雑誌掲載記事 | |
BMWER(vol.5から引用)#1 | |
E30M3でサーキットを走りたい。 それも限りなくDTMに近い姿で。 |
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23 4Sエンジンを搭載したE30M3が編集部にやってきた。 目的はサーキット仕様の1台をつくるというシンプルなもの。 まずは大阪のABS恵比寿で購入し、引き取りに行くところからスタート。 |
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ついにやってしまいました。妄想を現実とする日が・・・・・。E30M3はトラディション入りしたこともあり、程度のよい個体はコレクション対象になりつつある。フルノーマルの程度良好のスポエボならば、800万円出しても欲しい、なんてことを言う人がいると耳にするくらいだ。 さて、ひところはユーズドで安く手に入ったE30 M3は、サーキットを走るためのベース車輌として人気が高かった。そのため、新車当時の面影を残す個体は非常に少ない。実際に知人のコレクターが新車から大切に持っていたE30 M3が、セカンドオーナーの手に渡った瞬間、跡形もなく弄られてしまった姿を何台も見てきた。かくいう私のラックスシルバーのE30 M3も、シートをスポエボに近いレカロSR-3に交換したり、シートを自分の好きなカラー(ブラック×グレー)の革に張り替えてみたりして、普段乗りに耐えうる仕様にカスタマイズしてきたのも事実である。だがしかし、E30 M3ライフを6年以上も重ねてきて、一生大切に乗ろうという覚悟ができたときから、心境の変化が生じてきたのである。これまでは自走でサーキットまで走り、サーキット走行を楽しむことはもちろんのこと、普段のアシとしても使ってきたラックスシルバー号。しかし、サーキットを走ると、どうしても軽量化して、エンジンやサスペンションに手を入れて、果てはDTMもどきの車輌に仕上げたいという衝動に駆られてしまうのである。その一方で、社外品に交換した部分を、改めて純正に戻し、純正をリペアしてオリジナルの状態に戻してみたいという欲求もまた、あるのである。どうしたらよいか。 答えはひとつ。そう、増車である。そんな妄想をつらつらと考えていたときに、日頃からお世話になっているABS恵比寿の竹内社長からとても魅力的なお話を頂いてしまった。「完全に整備して150万ほどで販売する予定のE30 M3があるんですけど、エンジンにちょっと難アリの現状渡しで格安でいかがですか?」と。しかもそのエンジン、最終後期の23 4S。そう、2.3Lながらスポエボのパーツが多数組まれたエンジン。ああ、欲しい。ミッションとエンジンだけでも・・・・・。と悩むこと数週間。結果は写真を見たとおりです。 |
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「焦らず気長にコツコツ、仕上げる予定。 当面の目標は、9月のサーキットデビュー!!」 |
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ボンネットは赤というボディーカラーなので褪色も甚だしく。 | |
テールライトはヒビもなくシルバー号よりキレイな状態。 | |
エンジンだけでも欲しい人はいるはずの、23 4S。 | |
エンジンをかけると、腰下から異音が。次号以降で原因を突き止めます。 | |
走行10万kmほど。シルバーのM3もちょうど10万kmほどで購入し、いまや21万km。 | |
ヘッドライトのレベライザー付き。ここに追加メーターを埋め込んでみたり。 | |
いまや貴重になったMのフットレスト。たしかもう廃盤です。 | |
純正の革シート仕様。ペットを乗せていたのか、ひっかきキズが多発。 | |
ドアパネルも傷もなくキレイな状態で保たれていた。シルバーとトレード。 | |
というわけで、大阪まで引き取りに行ってきました。今後の予定としては、赤いヤツはナンバーをとりあえず切った状態でサーキット仕様へとコツコツ仕上げていき、そしてその際に不要となる純正品をリペアしながらシルバー号へトレードしていくという手はず。つまり、念願のサーキット仕様と、オリジナルコンディション仕様を、同時進行でちょっとずつ進めていくというなんとも贅沢な構想を練っている。ガレージは、日頃からメンテナンスをお願いしている甲府にあるアクティブカーズの協力を仰ぐことにした。 まずは赤いヤツのシートをリペアするか張り替えるかして、それをシルバー号に移植。ドアパネルもシルバー号はグレーの革に張り替えたので、シルバー号へ。ヒビの入っていたテールライトも、赤→銀へ。ヘッドライトも赤→銀に移植して、シルバー号をプロジェクター仕様へと変更。本当は'87年式なので、プロジェクターではないのだけれども、最近リレー関係の不具合が見受けられるので、この際交換してみようということになった。 シルバー号の純正化は比較的メニューが少ないのだけれども、赤いヤツのサーキット仕様化はこれからかなり時間と手間がかかりそう。まずは走れる状態にまで仕上げて、セントラルサーキットで開催されるユーロカップに参戦し、不満に思うところに手を加えていきたい、と妄想は膨らむばかり。まずは9月のユーロカップ出場が目標です。 |
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