雑誌掲載記事 | |
BMWER(vol.24から引用)#2 | |
way to LOVE BMW | |
2年に一度の総点検 車検の季節がやって参りました |
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購入して数年で、あっと言う間に10万kmを走破したE30M3であるが、近頃は本当に距離が伸びなくなった。しかし、車検は2年ごとにやってくる。チョイ古の車両を維持するのも大変だが、せっかくなので総点検してもらった。 | |
アクティブカーズに入庫したクルマは、一台一台、丁寧に検査を受ける。 2年間ほぼほぼ放置してたため、いろいろ不具合が・…‥。 |
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主治医でまずは点検 | |
E30M3を手に入れた当時、公私ともに足グルマとして、そしてサーキットでの趣味グルマとして乗り倒していた。しかし、この6年ぐらいは、仕事上いろいろなクルマに乗らなければならないため、ついつい自分のクルマに乗る機会が減り……、ついには自宅駐車場でバッテリー上がりになったことも。そんな状況ではあったのだが、車検が切れる3カ月前くらいから、イベント等でE30M3に乗る機会がたびたびあった。そのとき、かつての絶好調なカンジではなく、どこか調子が悪く、安心して乗れたものではなかった。 ひとつは、袖ヶ浦フォレストレースウェイに向かうアクアラインでのこと。渋滞の後尾につけたところ、アイドル回転数が常に1500回転以上、しかもハンチングするという事態に。サーキットに到着してもその症状は続き、コースインのために並んでいるときにハンチングするものだから、恥ずかしいのなんの。しかし、これは明らかな不調。 そしてマフラー付近からのガラガラ音。このふたつで、「調子悪そうだね」という、お声を随分頂くことになった。そんな折に車検のためにアクティブカーズに入庫することになり、この際、徹底的にメンテナンスしてもらうことになった。 そしてアイドリングの不調の原因が判明!なんとアイドルバルブの電源配線に焼損があり、それによって配線が断線してしまっていた。これではアイドルバルブがコントロール不能になったのも仕方がない。その他の配線も危なかったので、エンジンハーネスをそっくり交換することになった。横浜から甲府まで、自走で行けたこと自体が奇跡だ。 また、各種マウントブラケット等にクラックが入っていることも判明。大事に至る前に事前の補修が出来たことに感謝だ。やはり、この手の旧車に乗る場合、2年に1度の車検と1年点検は必要かもしれない。 |
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アイドルパルプの電源配線がこんな状態に……。 | フロントのクロスメンバーのブラケットは、経年劣化で曲がっていた。 |
ロアアームブーツも破損しており、こちらも要交換。 | テールパイプのパネルにクラックが入っていた。これがビビリの原因。 |
エアコンコンプレッサーアジャスターブラケットにクラックが。 | これはアルミ溶接することで、対処することにした。 |
不調のもとが判明! | |
マウントブッシュ類といったゴム系のパーツは、クルマを走らせないでも経年劣化してしまうものだ。わがE30M3のように、青空駐車だと、その傷みも激しい。しかもブラケットなどの金属パーツの経年劣化もひどいものだった。ガラガラという異音は、リアサイレンサーインナーパイプが破損してしまった上に、テールパイプパネルにクラックが入っていたためだった。クロスメンバーの右エンジンマウントブラケットは曲がった上にエンジンマウント部分にヒビが入っており、これは曲りを修正後、溶接処理して補強パネルも取り付けていただいた。 ステアリングタイロッドエンド左右にもガタが出ており、これも事前に交換。このほか、フユーエルボンプは過去に交換の形跡がなく、そろそろ交換時期かと思われたが、今回は見送り、次回に回すことにした。また、エンジン始動時にセルモーターが弱っていると感じていたのだが、こちらは新品ではなく、中古のパーツを取り付けて様子を見ることにした。 なにはともあれ、愛車の不具合の原因が分かると云うことは、精神衛生上非常にいいことである。 |
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キドニーグリルと左右ライトグリルを一新。顔つきがパリッとリフレッシュ。 | |
パリッと仕上がりました | |
今回の車検入庫では、仕上りの期日を特に設定せず、徹底的に見直しをしてもらった、そのお陰で、エンジンは−発始動。そして見違えるようにパワーが漲るようになった。 屋外での保管なので仕方がないことかもしれないが、キドニーグリルの劣化と、ヘッドライトレンズリングの錆は如何ともしがたく、初めて新品のパーツに交換することにした。 クルマもやはり顔が引き締まると、なんだか精悍で調子がよさそうに見えてしまうから不思議だ。エンジンハーネスも交換してもらい、アイドリング時の不具合もー切なくなった。 今回感じたのは、やはりクルマは走らせてこそ、というシンプルなことだ。グッドコンディションをキープするには、やはり普段からクルマは動かさないとダメである。多忙極まる生活とはいえ、やはり愛車に割く時間も設けないといけないだろう。 そして、自宅に早いところガレージを建てないとダメだなあ、と、漠然と感じた。屋根付きでの保管なら、ヘッドライトレンズリングが錆びてしまうなどと云うことはまずないだろう。 愛車を納めるガレージ。E30M3は、もはや屋根付きの場所で大切に保管されてもおかしくないだけの、価値あるクルマになった。今後も大切に乗り続けよう。 |
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左ロアアームボールジョイントブーツの破損は新品に交換。 | テールパイプパネルは溶接され、さらにキレイにシャシーブラックが塗られた。 |
クロスメンバーは曲りを修正し、クラックは溶接。補強パネルも。 | エンジンハーネスは全取り替え。作業は手間のかかる作業だ。 |
フロントフェイスがクルマの個性を如実に物語る。ついに新品に交換。 | アクセルペダルリンクサポートブッシュは、完全になくなっていたのでブッシュ取付。 |
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