雑誌掲載記事 | |
BMWER(vol.21から引用)#1 | |
1.書換整備作業の中で重要な意味を持つのが点検作業だ。それは集中ドアロックの点検から始まる。2.リフトまで動かす際に、サイドブレーキの引きずりがないか確認。3.車内にいるうちに、室内のライトまわりから電動で動くものを全て動かし、インジケータ類も点検。4.クルマを中間の高さまで上げてガタ関係を見る。5.リフトを上げて下回りを点検。ブレーキ関係、ステアリング関係、ホース関係等を前から後ろまで見ていく。その際、下から見えるエンジン関係も点検。後ろまで点検したらひと通りまた還りながら見て問題がなければリフトを下ろす。6.クルマを下ろしたらエンジン関係。専門店だから弱点部分もしっかり点検できる。7.最後に外回りを点検。以上の点検パターンはクルマが違っても変わらない。8.点検を終えたら試運転。旧いサンマルも新車時の本来の完調な状態を知っている小川代表だから異変、異音も見逃さない。9.点検結果をありのままに見積もり書を作成。予防整備をしっかり提示できるのもクルマを熟知しているからこそだ。10.車検整備の際に、合わせてオススメしているのがシャシーブラックによる下回りの塗装。施工することでクルマの傷みが抑えられる。11.E30のイメージが強いかもしれないが、新旧のBMWに対応している。12.クルマを調子よく長く乗っていくには車検整備が大事だという小川代表。クルマは工業製品だから絶対に大丈夫ということはないとも言う。 | |
「アクティブカーズの神髄は車検整備にあり」 | |
”基本は整備”とはアクティブカーズの小川代表の信条である。一時期の同社の本誌広告には、それが大きく謳われていたから、印象に残っている諸兄も多いのではないかと思う。小川代表は、かつてBMWディーラーに席を置き、そこで整備の技術を研鑽し、工場長として腕を揮っていた方である。E30を始めとする旧いBMWの現役当時本来の完調な状態を知り尽くしているその小川代表が"基本は整備"と言っているのである。そうした背景を鑑みて、もっとわかりやすく表現すると、”整備次第で本来の調子が蘇る”あるいは、”愛車の良い状態を長く保つには整備が命”といったことになるのではないと思う。いずれにしてもアクティブカーズでは、整備を何より大事にしている。 そんなアクティブカーズの整備業務の中核となっているのが車検整備である。と言っても、何も特別な事をしているわけではない。ただ小川代表がやってしかるべきだと思っている当たり前のことをやっているにすぎない。だが、その当たり前は、他のところでもそうかと言えば、必ずしもそうとは言えない。アクティブカーズの当たり前は、あくまで小川代表の中での基準に照らしてのことなのである。誤解して欲しくないが、よその車検整備をどうこう言っているワケではない。格安車検からディーラー車検に至るまで、それぞれに良さというものがある。その中でユーザーは自分にあったものを選べばいいだけの話である。アクティブカーズの車検整備について言えば、クルマ本来の調子を取り戻し、良い状態を維持しながら、長く乗っていきたいBMWオーナーのためのものとなっている。 その、車検整備の流れは、電話による問い合わせ、入庫日の相談から始まり、入庫、点検、見積もり書作成、お客さまとの相談、整備作業の実施、車検、納車というカタチで進んでいく。この流れ自体は他とさほど変わらないのではないかと思う。違っているのは、点検、見積もり書の作成、整備作業の部分である。 まず、点検作業は、クルマに乗り込む際に集中ドアロックを点検するところから始まり、最後に外回りを点検し、試乗を行うところまで、クルマを問わずパターンが決まっているそうだ。このやり方は、小川代表がディーラー勤務時代に考えたもので、現在もそのディーラーで継承されているやり方である。点検順を一定化するこで、見忘れることがない上、流れが一度身に染みつくとバッと気づくことが沢山あるのだという。しかも、点検しているのはBMWを熟知している小川代表である。そのクルマの弱点までしっかり目が行き届き、かつ同時に部品の状態まで見極められるから、車検を取ったひと月後に動かなくなったなんてことはそうそう起きないのである。 見積もり書は、その点検を元に作成されるもその作成で小川代表が大事にしているのは、予防整備を重要視していることである。今は悪くはないが、半年以内にはダメなるであろうというものをお客さんには必ずお伝えしているのだ。壊れているものを見てこれがダメですと出すのは簡単だが、予防整備箇所を見つけて提示するのは結構難しいものなのである。ただ、その分見積もり書の金額は高くなる。とは言え、そこだけを見て、アクティブカーズの車検は高いと言うのは早計だ。アクティブカーズとしては、予防整備をださなくていいのであればその方が簡単なのである。でも今悪いところだけを見積もり書で出して車検は取れたとしても、その1ヶ月後にクルマが止まってしまったのではしょうがないではないか。金額が嵩んだとしても、クルマを見たままを正確にお客さんに伝えることが自分の仕事だと小川代表は考えている。それはオーナーにとっても、愛車の状態を正確に把握することができ、何かあっても冷静に対処することができるであろうし、結局は無駄な出費を抑えることにも繋がると思うのだ。 そして、整備作業は、その見積もり書をもとにお客さんと相談の上で実施される。人によってはそれを全部やってくれと言う方もいれば、お客さんが予算を決めその範囲で小川代表が優先順位をつけてやるやり方をとる方もいる。クルマの状態によっては時に要望する予算内に収まらないこともあるが、その時もやはり相談させてもらい、その予算を考えていただく替わりに、どこそこの部分は1年点検で入庫していただくことを条件に、その時にというカタチをとることもある。この当りは、専門店ならではの対応だと思う。また、ディーラーで工場長まで務めた小川代表のショップだけあって、整備の実務は無駄がなく、丁寧、確実でミスがない。だからこそ、関東一円はもとより、全国からお客さんがやって来る。 BMWER諸兄の中には、アクティブカーズ=チューニングショップという風に捉えている方もいるかもしれないが、ショップとしての主軸はあくまで整備。アクティブカーズの神髄は車検整備にこそあることを覚えておいていただきたい。 |
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