◯山中和男君 昨日の新政クラブ、桜井議員の代表質問に続きまして、一般質問をさせていただきます山中和男です。よろしくお願いいたします。
最初に、結婚活動の支援についてお伺いいたします。
以前、こども未来財団が実施した地方公共団体などにおける結婚支援に関する調査研究によりますと、自治体が結婚支援活動を実施していることを知っていると答える人が6割となっており、その中で、出会い事業を肯定的に捉えている若者は少数派です。
また、結婚支援活動の存在を知らないが出てみたいという人を入れても、積極的参加希望者は3割弱となっており、7割以上の若者は行政の実施する出会い事業を否定的に捉えております。
しかし、結婚・家族形成に関する調査によりますと、全国的にも多くの地方自治体が、家庭、地域、職域が果たしてきた結婚機能の低下、人口減少による地域全体の活力の低下への対策として、結婚相談などの結婚支援活動に取り組んでおります。
市町村レベルではほぼ5割で実施経験があり、3分の1が実施しているとのことです。
その中で、規模や実施内容においても差があることも事実です。多くの自治体では、お見合いパーティーなどの出会いの機会をつくることを行っております。
しかし、ある程度成果を上げている事例を見ると、出会いだけでなく、さまざまな支援を多面的に行っているようです。
成功事例として、茨城県、いばらき出会いサポートセンターがあります。センター創設前の2003年には、茨城県が若者の出会いの場の提供を推進していましたが、事業内容や運営体制に課題が多かったため限界が見え、社会福祉協議会や農業委員会などの団体と連携し、広域的かつ継続的に推進していくことが効果的だとみなされ、全県的な結婚支援活動を展開するために、2006年にいばらき出会いサポートセンターを設立いたしました。
会費は必要ですが、会員としてイベント以外にもお見合いパーティーに参加できることになっています。見合いパーティーには会員以外の人も参加できるようになっています。また、マリッジサポーターという結婚相談員がボランティアとして活動しており、地域活動協議会における情報交換や、会員の相談に応じているとのことです。
このような取り組みの結果、見合いパーティーへの参加者は、2006年には499組、2007年に967組、2008年に1,170組と次第に増加し、そのうちの3分の1はお見合いが成立しているということです。成婚数についても、2006年に41組、2007年に97組、2008年に137組と増加し、平成23年末までの成婚数は748組に上っているとのことです。
一方、山梨県内では15の市町村で結婚相談の窓口を設けております。また、山梨県においては、少子化の要因の1つである未婚化・晩婚化に対する取り組みとして、やまなし縁結びサポート事業を実施し、独身者に出会いの機会を提供し、結婚のきっかけづくりを行うとともに、社会全体で結婚を応援する機運を高めることを目的に、独身者の出会いの場となる食事会、旅行、体験活動等のイベントなどを行っていく事業などがありますが、これらの活動がより実績を上げるためには、成功例であるいばらき出会いサポートセンターように、山梨県、各市、各種協議会、協賛企業、マリッジサポーターと呼ばれるような協力員との連携、情報の共有を行い、多面的に行っていくべきと考えます。
結婚支援は、単に結婚したいという若者の希望をかなえるというだけでなく、引きこもりがちな若者を外に出し、さまざまな活動に触れることにより、地域社会の活性化を促します。また、多くの若者が外で活動することにより、さまざまな副次的な経済効果も期待ができます。
少子化対策だけでなく、地域社会の若者の活性化対策の1つとして、甲府市においても結婚の相談ができる窓口を設置し、マリッジサポーター制度を導入し、やまなし縁結びサポート事業に参加して結婚活動への支援を行っていくべきと考えますが、御所見をお願いいたします。
以前、政友クラブの岡議員がこの質問に対してお話ししたと思うんですけれども、私としてももう一度させていただきたいと思っております。済みません、冒頭のところとずれてしまいました。
次に、コンプライアンス条例の制定についてお伺いいたします。
コンプライアンスというのは法令遵守という意味ではありますが、甲府市においても放射性医薬過剰投与、教育用ノートパソコンの紛失など、問題がもう少し早くわかっていれば、被害を最小限に食いとめられたと考えられる事案が発生しており、懲戒処分を受けた件数も平成14年から19件が報告されております。
まず、この数字は、類似都市との比較ではどのような状況にあるのかをお伺いいたします。
また近年、コンプライアンス条例、職員倫理条例、不当要求等防止条例など、多くの自治体で条例制定を行ったり、制定に向けて取り組んでいるようです。その背景には、法治国家のもとでは、自治体職員は法令を遵守して職務を行うのは当然のことであり、仮に違法な行政が行われた場合の救済としては、行政不服申し立て、行政事件訴訟、国家賠償などの法制度が用意されております。
他方、コンプライアンスに関する条例は、こうした国民に対する事後的な救済ではなく、自治体運営にコンプライアンスの制度・仕組みを組み込んでいくものです。
現在は2つのタイプの条例が制定されているようです。第1は不当要求行為等対処型です。これは、恐喝などによって法令の適正な実施を妨げる不当要求などに対する組織的対処方法を定めることによって、自治体の運営のコンプライアンスを確保するものです。職員が適法または公正な職務を損なうおそれのある行為を求められた場合、これらを拒否しなければならないとし、同時に、これに対する管理監督者及び不当要求等対策委員会の対応措置を定め、それによって公正な職務の遂行を図ることを目的とするものです。
第2は公益通報型です。これは、自治体の違法または不当な行政執行の事実を通報するシステムを設け、同時に、当該事実を報告した者の保護措置を講ずることによって通報を容易にし、透明で適法かつ公正な行政運営を確保することを目的とするものです。
公益通報に関する法律としては、既に公益通報者保護法が制定しております。
この法律は、食品の偽装表示や自動車のリコール隠しに関する事件など、企業の不祥事が従業員等の内部告発で明らかになる事例が多発したことなどから制定されました。
本市においても、市長への手紙などがあり、公益通報者保護のもと一定の機能はあるものの、内部からの通報や一般からの匿名性との観点では、公益通報保護の運用に限界が感じられます。
そこでお聞きします。本市において、平成22年4月より公益通報者保護法での実績運用はどのような状況であるのか、お伺いいたします。
本市においても、一層市民に信頼される市政を確立することを目的として、倫理原則を明確にするほか、行政の透明性や公正性を保持するための要望等の記録・公表制度、市職員等からの内部通報の仕組みとして公益目的通報制度、公平な立場から調査・審査する仮称コンプライアンス委員会の設置などを規定するコンプライアンス条例を制定する時期であるかと考えます。そのことが今回の病院の件などの再発防止につながるのではないでしょうか。御所見をお願いいたします。
次に、持続可能な公共施設のマネジメントについてお伺いいたます。
本市の公共施設は用途や必要に応じて整備されてきており、市民に便益をもたらすとともに、市民生活に豊かさや快適さを創出しています。
こうした行政サービスは、単純に貨幣価値に換算し有効性を判断することは困難でありますが、将来における公共施設の更新問題を視野に、コスト、ニーズに対応した機能の充実等を把握しておかなければならないと考えます。
そのため、計画的に公共施設のマネジメントを行う必要があり、人口減少・高齢社会に突入した現在において避けがたい課題です。
すなわち、公共施設マネジメントによる持続可能な管理、利活用を行うことが、少子高齢化時代に向けて何をすべきか、いつすべきかを明らかにすることとなると考えます。こうした視点から、本市の公共施設の持続可能なマネジメントについて、以下、伺います。
現在、甲府市が所有している公共施設は、行政財産として各担当部署によって管理運営されており、全体像をつかむことができておりません。甲府市の全公共施設の現状と課題について認識をお伺いいたます。
甲府市の公共建物、病院、上下水道は除きますが、625カ所、約53万2,000平米の面積になるとお聞きしております。施設管理に係る歳出としての運営費用はどのくらいになっているのか、またその内訳をお聞かせください。
また、今後10年以内及び10年から20年以内に法定耐用年数を超える施設数はどのぐらいの数になるのか、公有財産台帳の整備状況はどのぐらい進んでいるのか、お伺いいたします。
今のうちに、公共施設のライフサイクルコスト、維持管理費、老朽箇所修繕、大規模改修など、更新費用の推計を行い、財源必要額を把握しておくべきと考えます。
その推計に当たっては、財団法人地方自治総合センターの地方公共団体の財政分析等に関する調査研究会報告書に付随する更新費用試算ソフトなどを活用することができます。その上で、財政計画の検討項目の1つとして取り入れるべきです。このことについて見解を求めます。
公共施設のコストパフォーマンス情報の可視化が求められています。維持管理費だけでなく、今まで見えにくかった減価償却費相当額、人件費、事業費を含め、公共施設の維持管理にかかるコストをわかりやすく示すべきです。見解を求めます。
また、地方公共団体が運営する病院や上下水道などの公営企業において、平成26年度から民間企業並みの新たな会計基準を導入することが決定いたしました。
公営企業の財務実態を明確にし、経営健全化につなげるのが狙いで、公営企業の会計基準を抜本的に見直すのは昭和41年以来だということです。新基準では、これまで貸借対照表の資本として扱ってきた自治体の一般会計からの借入金を負債に計上するなど、財務内容をより実態に即して表示するとのことです。
新地方公会計モデルの選択、松村俊英さんの報告書によりますと、「総務省の『新地方公会計報告書』を読むと、たとえ改訂モデルを採用したとしても、『最終的には』複式簿記を採用して、財務諸表を作って下さい、ということになっている。これは元々、新地方公会計制度が、『資産・債務改革を進めるための必要ツール』として登場してきた経緯から、当然のことである。なので、初年度改訂モデルを採用し、複式簿記の採用は後まわしにしても、とりあえず『固定資産台帳』の整備は進めよう、という団体が非常に多い」ということです。ただ、「固定資産台帳の整備=資産を認識=これこそが発生主義、であって、台帳ができてしまえば、複式簿記を後回しに・・・、ということはできない、というか、意味のない話になってしまう」とのことで、「固定資産台帳を作成するためには、初年度に各団体が保有している『財産』を洗いざらい棚卸しして、各々、基準時点を定めて簿価を算定する。これが『開始時簿価』になる」とのことです。「2年目以降については、毎年資産の増減が発生するので、その情報を台帳に反映させていく作業が必要となる」ということです。
「この現金の支出内容を表す歳出情報を費用と資産に振り分ける作業こそが、公会計における仕訳」ということです。「単式簿記から複式簿記への階」になるということです。
「ということで、『固定資産台帳』を作った時点で、すなわち、資産を認識した段階で、既に立派な発生主義であり、その更新のためには、複式簿記的アプローチを取らざるを得ない」。結果、総務省改訂モデルか基準モデルかという議論ではなく、「後はどちらのフォーマットが見やすいか、役に立ちそうか」という点になります。また、東京都方式などの存在もあり、「台帳がきちんと整備されて、費用/資産の振分けルールさえ決まれば、後は、ITの力を借りて、簡単にどんなフォーマットの財務諸表でも作れてしまう」ということです。
公営企業会計がより民間企業に近い新基準になることから、本市会計においても、市有固定資産台帳を整備し、コストマネジメント、より正確な資産把握のために、複式簿記を取り入れた基準モデルへの移行に取り組んでいくべきと考えますが、御所見をお願いいたします。
次に、街カフェの取り組みについてお伺いいたします。
名古屋市の名古屋学院大学には、商店街を活性化させた学生が運営するカフェ、マイルポストがあります。約10年前から続く学生カフェの草分け的存在であり、現在の店舗は3代目とのことです。
平成12年ごろに大学生と商店主たちがイベントを通じて知り合い、空き店舗を活用した学生店長のカフェ、銀座茶屋を瀬戸市の銀座通り商店街で開店させることとなりました。以降、店の売り上げの年商は700万円前後、客数は年間延べ1万人となり、平成19年に大学が移転するまで6年間、好調に運営されてきました。
その後、同店は平成21年9月に移転先の名古屋市の日比野商店街内にカフェ&ベーカリーマイルポストとして再出発しました。それから広さを求め、同じ商店街の中にある大学の1階に店舗を移し、現在に至っています。
同店は10年余りにわたって2つの商店街の活性化にかかわってきたことになります。
このチームよりますと、成功の秘訣は大学と商店街の連携を持続させるため、システムをきちんと整備したことにあるとのことです。そのシステムとは、学生のために、カフェの運営にかかわることで単位をもらえるようにしたこと。また、名古屋市と大学とで地域連携協定を結び、学生、大学、商店街、行政などのさまざまな個人や組織が活動を継続させていくために、お互い担当者がかわっても商店街の支援が続けられるようにしたことです。
大学としては、学生が社会への対応力をリアルに学べる場を持てることが第一。店を運営するためには商店街に長くかかわることができる体制づくりが必要だったと話しております。
通行量調査は目に見える成果を表示するためでもありました。数字を提示すれば、行政や大学は動きやすくなる。さらに、かかわる個人や組織に共通意識を持たせることができるとのことです。
また、先日、高崎市に伺い、高カフェが昨年の実証実験を踏まえ、ことし4月より本格運用を行っていくとお聞きしました。これは十分な幅員のある道路での飲食を行えるように、規制の緩和を行ったとのことです。
高崎市では、路上で区画整理後の区域で行ったということですが、本市においては、銀座通り、オリオン通りなど雨風がしのげる歩行者専用の道路が既存の状態であります。
この条件をより活用できるよう、本市においても甲府街カフェに向け取り組むべきと考えます。
以上、路上での飲食を可能にする街カフェへの取り組み、学生が運営できるカフェの創出の2点についてお伺いいたします。
以上、1回目の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
◯市長(宮島雅展君) 山中議員の街カフェへの取り組みについての質問にお答えをします。
広場や歩行者専用道路などの公共空間を活用した街カフェへの取り組みにつきましては、都市の魅力の向上やにぎわいの創出を図る上で有効な手段の1つであると考えています。
また、近年、商店街と大学が連携をし、商店街の活性化を図るため、学生がカフェを運営するなどの事例が各地で見受けられ、期待されています。
本市の中心市街地におきましては、第二土曜市・プラス・マルシェなどで、一時的ではありますが、道路などを活用して飲食スペースなどを設ける取り組みや、本市が山梨大学や山梨県立大学と包括的連携協定を締結している中で、学生による町なかのにぎわいの創出に向けた各種イベントが開催されています。
今後も、他都市の成功事例を商店街などに情報提供するとともに、各種事業の実施に向けても支援をしてまいりたいと考えています。
また、あわせて、商店主、店舗のオーナー、学生、行政などで構成するストリート再生チームの編成が予定されていますので、このチームにおいても街カフェへの取り組みに関し議論をしていただきたいものだと考えています。
御理解を賜りたいと存じます。
他の質問につきましては、部長等からお答えをさせます。
以上です。
◯総務部長(河西 清君) 2点の御質問にお答えをいたします。
まず、コンプライアンス条例の制定等についてでございます。
懲戒処分を受けた職員数につきましては、自治体により公表方法や公表期間が異なるため、十分なデータの比較はできませんが、過去2年間につきまして人口規模20万人前後の特例市10市を調べてみますと、その平均は年間2.9人であります。本市の場合は年間1.5人でありますので、やや少ない状況にあると言えます。
次に、公益通報者保護法の実績運用につきましては、平成22年4月に公益通報のうち、内部通報の窓口を人事課に、外部通報の窓口を市民の声担当課長に定めておりますが、今日までの3年間に公益通報者保護法を適用し対応した事案は報告はされておりません。
本市では、透明かつ公正・公平な市政運営の一層の推進を図るため、内部的には、対話を重視した目標管理の手法を取り入れて、職員間のコミュニケーションの活性化と風通しのよい職場づくりを進めるとともに、外部からも、市長への手紙、電子メール、電話などにより、市民の皆様が苦情、要望、意見などを気軽に寄せることのできる仕組みを整備し、さまざまな問題に対して迅速・的確な対応に努めているところであります。
今後におきましても、綱紀粛正を求める依命通達や職員研修などにより、全ての職員に対して服務や公務員倫理の徹底を図っていくとともに、コンプライアンス条例の制定につきましては、公益通報制度の今後の状況推移を見る中で、先進事例も参考にしながら、その要否を判断してまいりたいと考えております。
次に、公共施設マネジメントの導入についてでございます。
本市の公共施設の維持管理費につきましては、平成23年度決算統計による施設の管理費等の状況から抽出しますと、人件費を除いた施設管理にかかる費用として、光熱水費、委託料、修繕費など、年間で約21億1,000万円余を要しております。
このうち、光熱水費は約4億2,000万円、委託料は約4億3,000万円、維持修繕費が約4億9,000万円となっております。
次に、公有財産台帳の整備状況は、土地につきましては、税の評価システムとの連携を図る中で、平成25年度末までに台帳の整備を完了する予定であります。
また、建物につきましては、土地の台帳整備が完了した段階で年次的に見直しを進めていく予定であります。
なお、現在管理している台帳におきましては、法定耐用年数にかかわるデータ管理を行っていないため、法定耐用年数を迎える施設を一括して速やかに把握することは困難であります。
いずれにいたしましても、公共施設のライフサイクルコストなどを試算して財政計画に反映させることや、コストパフォーマンス情報の見える化を行うことは、公共施設の適正、また、効率的な管理運営を行う上で必要であると認識しておりますので、公共施設マネジメントにどのように取り組んでいくか、今後、調査研究を進めてまいります。
以上でございます。
◯企画部長(小宮山稔君) 2点の御質問にお答え申し上げます。
初めに、結婚活動への支援についてであります。
未婚化や晩婚化、さらには非婚化の流れは、少子化の要因の1つとして挙げられ、社会的にも深刻な問題となっております。
このような中、本市を初め全国的な婚姻届の件数につきましては、ここ数年、若干の減少傾向はあるものの、おおむね一定の推移を保っております。
結婚相談窓口の設置につきましては、既に民間を初め、幾つかの都市や各種協議会などにおいて実施しており、結婚活動イベントなどを開催することにより、企業や飲食店など民間事業者と連携し、地域活性にも結びつけようという工夫を凝らしている事例も見られます。
その反面、行政の取り組みの中には、施策としてのその効果への限界、厳しい財政状況、ニーズの減少などを理由に、結婚相談に係る事業を廃止した事例も多数見受けられます。
本市におきましては、若者による地域社会の活性化も鑑みる中で、民間との役割分担や施策としての有効性などを含め、結婚への行政関与につきましては、慎重な検討を行うことが必要であると考えております。
今後につきましては、他都市の事例なども参考にする中で、民間事業者が行う事業への協力などを通じて、社会全体で結婚を応援する機運を高めていきたいと考えております。
次に、新地方公会計制度における基準モデルへの移行についてであります。
本市における新地方公会計制度に基づく財務書類の整備につきましては、自治体の約85%が採用している総務省方式改訂モデルにより、貸借対照表、行政コスト計算書、純資産変動計算書、資金収支計算書を作成し、広く市民に公表をしております。
総務省方式改訂モデルが自治体の財務書類作成の事務の負荷を考慮し、地方財政状況調査、いわゆる決算統計の基礎データを活用する簡便な方法で行うことに対し、御提言の基準モデルは、耐用年数なども記載された公有財産の台帳整備による的確な資産の評価と、発生主義による複式簿記の考え方に基づく会計処理を通じ、財務書類の作成をするものであります。
現在、本市では、公有財産のより的確な評価を行うため、公有財産の台帳整備を年次的に進めております。適正な評価が整った時点で、財務書類に反映してまいります。
また、今後の複式簿記の導入につきましては、現行の現金主義による予算執行管理や、予算・決算制度がなくなるものではありませんので、現行の会計制度における出納データを複式簿記システムに変換する仕組みを構築する必要があります。
したがいまして、基準モデルの移行につきましては、他都市の取り組み状況や総務省所管の今後の新地方公会計制度の推進に関する研究会の動向も注視しながら、調査研究を進めてまいります。
以上であります。
◯山中和男君 ありがとうございました。多岐にわたる御答弁を本当にありがとうございました。
幾つか要望、意見を話させていただければと思っております。
結婚活動の支援についてのお話ですと、社会全体でということでありますが、やまなし縁結びサポーター等、山梨県の市でも市として登録しているところがあります。これについては、再質問させていただきたいと思います。やまなし縁結びサポーターで、ほかの市町村で多くがこれに登録されておりますが、甲府市としてサポーターになることは考えているのかどうかということをお伺いしたいと思います。
コンプライアンス条例について要望といいますか、意見をさせていただきたいと思います。
こういった他都市の事例を確認させていただきまして、やっぱり甲府市はすばらしいところだなということを確認させていただきましたので、先進都市を事例に検証していただけるということでありますので、より風通しのいい甲府市であるということを市民の方にわかっていただくためにも、こういった条例等もいろいろ検討していただければと考えております。
また、公共施設のマネジメントについてでありますが、神奈川県の秦野市が非常に率先的に取り組んでいるということであります。この間も中央道の崩落事故等もありましたように、公共施設について何らかの公共施設白書とか、そういったものをいろいろなところで取り組んでいるということでもありますので、本市においても、あれもこれもできる時代から、あれかこれかしかできないという時代になってきておりますので、できないということを説明するに当たりまして、こういった公共施設のマネジメント、こういった施設はこうやって維持費がかかっているんだということを、本市においてもわかりやすく市民等に提供していただきたいと思います。あれかこれかと選択と集中ということで、市民の方と行政が同じベクトルに向かって進んでいければなと思っております。
また、こういった建物の管理運営費を出していただくことによって、ほかの市との新たに比べる指標ができるわけですよね。例えば人口規模が甲府市の3分の1ぐらいのところの指標を見ると、建物の管理運営費、あくまでも試算なんですけれども、水道光熱費、通信運搬費、委託料、使用料、修繕費、ある市ですと7.5億円ぐらいかかったということで、甲府市だと21億円、3倍ぐらいの人口ですから、適当であるのかなということも、また新たな情報を知る上で大事なことかなと思いますので、今、土地の固定資産を算定しているということであると思いますので、土地のほうが終わりましたら建物のほうに移行していただきまして、いろいろな会計をよりわかりやすく見えやすい会計の見える化に取り組んでいただきたいと思います。
あと、街カフェについてなんですけれども、山梨県のホームページを見ていましたら、「やまなしって日本で何番目?」というページがありまして、すごいおもしろいなと思ってずっと見ていたんですけれども、例えば日照時間が山梨県は1位、データをとったのが甲府市なので山梨県が1位ということであります。文化・スポーツ、図書館数、人口100万人当たり山梨県が1位、保健師数、山梨県が人口10万人当たり1位、老人福祉センター数、山梨県が1位ということです。人口10万人当たりの大学数ということで5位になっていました。山梨県で5位ですから、甲府市ですと、山梨学院大学や山梨大学、山梨県立大学、山梨英和大学等あると思います。大学の力をもっとかりて、まちづくりに取り組んでいただきたいなと思っております。
1点、結婚活動の支援について、やまなし縁結びサポート事業に参加するということは、本市としてはどうなのかということを再質問の1つにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◯企画部長(小宮山稔君) やまなし縁結びサポーター事業に参加するかどうかというお話でございます。
現在、サポーターとして39団体参加されております。その中で、自治体は道志村、富士河口湖町、身延町、3町。あとは結婚相談員とか協議会、あとは街コンの関係者等施設、清里丘の公園も入っておりますけれども、いろいろな施設が出会いの場を提供するという形になっております。
本市といたしましては、先ほど答弁いたしましたが、民家事業者のやる今、町内で街コンとかいろいろやっておりますけれども、そういうものをいろいろな面で応援して、出会いの場、また、結婚という機運を高めていくような支援をしていきたいと考えております。
以上でございます。
◯山中和男君 ありがとうございます。同じ質問になってしまいましたが、笛吹市とか昭和町とか山梨市、甲州市とかも加入されているということですので、大きな市も加入されているので、いろいろなところから検討していただきたいと思います。
いろいろな多岐にわたる質問でありましたが、本当にありがとうございました。以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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