2015年12月7日
◯山中和男君 創政こうふを代表しまして質問させていただきます。
初めての代表質問となり、身の引き締まる思いであると同時に、市民の皆様からの負託を得て初めての議会質問でありますので、議会としての役割をしっかり果たしていけるようお誓いを申し上げ、創政こうふの代表質問をさせていただきます。
また、当会派においては、新たに4名の仲間がふえたことで市政の進捗に期待するところであります。あわせて樋口市長におかれましては、3万8,892人の市民からの負託を得て、甲府市政のさまざまな転換期において責任ある世代の代表として、第39代甲府市長として就任されましたこと、改めまして敬意をお伝えいたします。
質問が立て込んでおりますので、早速質問にも入らせていただきたいと思います。また、私も若干早口になりますことを御了承お願いしたいと思います。
では、質問させていただきます。
初めに、市政執行方針・予算編成についてお伺いいたします。
平成28年度は今後の市政運営において重要な時期になっており、今後10年の最上位計画である第六次総合計画の始まる年になり、甲府駅南口周辺整備や甲府城周辺整備、2019年中核市移行、ごみ処理場移転に伴う組織再編、開府500年事業、中部横断自動車道開通、2021年信玄公生誕500年、2027年にはリニア中央新幹線開通に伴う整備など、平成28年度は今後の市政運営において重要な年であると考えます。
既に来年度の予算編成に取り組まれていると思いますが、来年度の市政執行方針及び予算編成につきまして、どのようなお考えを持っておられるのかお伺いいたします。
合併後10年経過したことで、これに伴い合併算定替の特例期間が終了し、いよいよ甲府市も平成28年度から交付税の段階的削減期間に入ってまいります。全国の推計結果を個別自治体ごとに見ると、半数以上の自治体で合併算定替による普通交付税の割り増し率が2割を超えており、特に交付税への依存度が高い自治体においては、合併算定替の終了により受ける財政面の影響は非常に大きなものになるとされております。
しかしながら、歳出削減や公共施設の統廃合など行財政の効率化は当初の想定どおり進んでいないところも多く、このままでは一本算定に移行後、財政運営が一層厳しくなる可能性が高く、行財政の効率化は急務であるとされております。
そこで質問いたします。
今後本市の地方交付税における合併算定替の影響額がどのように推移していくのかをお示しください。
また、影響額を最小に推移していくために、行財政の効率化を促すため2点の観点の施策が急務であるとされております。1つ目は公共施設マネジメントであり、2つ目はPPPの積極的導入であります。
本市においても、平成29年度からごみ処理場運営に管理運営を民間に一括して委ねるPFIを導入されていくことは把握しておりますが、今後のPPPの手法として民営化、コンセッション、PFI、DBO、指定管理者制度などの手法があります。
第六次総合計画においても甲府市の人口は減少していくことが示されており、今議会において甲府市公共施設等総合管理計画(素案)が示されました。本市施設285施設、延べ床面積約61万8,000平米、東京ドーム約13個分の面積であります。
今までのように人口増加社会での計画とは異なり、人口減少社会への公共施設の計画は利用者が減少していくことを想定して策定していくことになりますので、公共施設の統合、削減、効率化を図っていく計画を策定していかなくてはならなくなり、樋口市政にとって難しい判断を迫られることになっていかないかと心配している一人であります。
そこで、平成25年3月議会において質問させていただいた公共施設マネジメント導入について、本市の答弁では、平成23年度決算統計より、人件費を除いた施設管理に係る費用として、光熱水費、委託料、修繕費など年間で21億1,000万円余を要しており、このうち光熱水費は4億2,000万円、委託料は約4億3,000万円、維持修繕費が約4億9,000万円とのことで、公共施設のライフサイクルコストなどを試算して財政計画に反映させることや、コストパフォーマンス情報の見える化を行うことは、管理運営を行う上で必要であると認識しております、とのことでした。
そこで質問いたします。
以前質問させていただいた同様、甲府市の公共建物で企業会計及び人件費を除いた施設管理に係る費用はどのように推移したのでしょうか。その内訳も含めお伺いいたします。また、今後10年以内及び10年から20年以内に、法定耐用年数を超える施設数はどのぐらいの数になるのか、あわせて公共施設ライフサイクルコストの見える化はどのように見える化になっていくのかお伺いいたします。
今後大きな歳入が見込めない中、さらなる行財政の的確な運営が求められており、今後PPPなど民間の活力の導入にどのように検討されていくのかお伺いいたします。
次に、中核市移行についてお伺いいたします。
今後中核市移行に伴い、本市においても施設維持管理の効率を勘案していく中において、地方自治法の改正で特例市廃止により、今までは人口30万人以上で中核市になることができましたが、今後は20万人以上となり、20万人未満であっても既に特例市であれば保健所設置などの要件を満たせれば、5年間に限り特例として中核市に移行することができるようになりました。施設維持管理の適正化を行っていく流れがある中、中核市移行は大変な作業であると理解しております。
このような中、保健所機能を本市に移管を行っていくとのことですが、移管に伴うタイムスケジュールをお示しください。
また、遊亀公園附属動物園においては平成30年度から工事を着手するに当たり、基本設計等のスケジュールや図案が示されております。
平成30年4月より中核市移行を目指している鳥取市へ、ことし6月に創政こうふで視察に伺わせていただきました。鳥取市の検討準備工程表を甲府市に当てはめると、平成28年4月には基本構想案、平成29年4月から国に資料提出、事務マニュアル引き継ぎ、職員研修、組織再編などが示されており、移行前年の平成30年度には県施設の移管などが示されております。
本市、平成31年度に中核市を目指すのであるならば、既に設計などが示されていなければ時間的に支障を来し得るのではないかと危惧するところでありますので、しっかりと説明をお願いいたします。
また中核市移行においては、財政措置がある連携中枢都市構想を活用していくことがイニシャルコストや今後の行政運営に非常に有効にあると考えますが、御所見をお願いいたします。
次に、地方版総合戦略についてお伺いいたします。
総務省はことし5月に、地方自治体ごとの地域産業構造を一目でわかるようにグラフ化した地域の産業・雇用創造チャートをオープンデータとして公表しました。地域にある各産業の稼ぐ力と雇用力を示したものであり、地域の産業政策を検討する自治体のほか、大学や民間企業などにも広く利用してもらうとのことです。
そのチャートは、縦軸に雇用力、横軸に稼ぐ力をとり、各産業がどれぐらいの力を持っているかを示すものです。これにより、その地域において何が基盤産業であるのかがわかるとのことです。
総務省は、まち・ひと・しごと創生本部がことし4月に供用開始した地域経済分析システム(RESAS)を用いて、地方版総合戦略策定の情報支援を強化できると説明しております。
その表によりますと、修正特化係数が1より大きい産業が、地域の外から稼いでいる産業であり、基盤産業とのことです。
この基盤産業を的確に把握し、経済指標の数式に当てはめると、甲府市の人口は基盤産業部門の従業者数掛ける13イコール甲府市の人口とのことであり、甲府市の人口を1万人ふやすためには、約770人分の基盤産業の雇用をふやすことができたら、甲府市の人口を1万人ふやすことができるとのことです。
そこで質問いたします。
本市において地方版総合戦略の策定状況をお伺いいたします。また、基盤産業をどのように把握しているのか、現在の甲府市の基盤産業人口は何人であると推計されているのか、総務省統計局の地域産業・雇用創造チャートでの稼ぐ力に基づいた御見解をお願いいたします。あわせてRESASをどのように活用していくのかお伺いいたします。
次に、“こうふ未来創り重点戦略プロジェクト”の「こども最優先のまち」、安心して子供を産み健やかに育てられるまちを創りますの観点からお伺いいたします。
私も7歳と6歳の子どもの父親として、最優先なまちとして甲府市が誇れるまちになっていただきたい思う一人であります。ただ、都市間競争で甲府市を選んでもらうまちになるためには、それ相応の基盤整備が必要であると考えます。
初めに、子ども・子育て支援新制度において、新制度移行に伴い、幾多の会議が重ねられ移行に至り、おおむね良好に新制度が動き出していると理解しておりますが、約1年が経過し、そこで質問いたします。
甲府市の幼稚園と保育園の経営において、入所率と認定こども園の移行はどのように推移があったのかをお伺いいたします。また、幼稚園などからどのような指摘がされているのかお伺いいたします。
次に、日本版ネウボラについてお伺いいたします。
フィンランドでは、ヨーロッパで初めて女性が普通平等選挙権を獲得し、少子高齢化の中での労働力確保や男女同権と社会制度の整備に取り組んだ結果、労働力の44%を女性が占め、クオーター制がなくとも上場企業の取締役会に占める女性の割合がヨーロッパで一番高い30%を占めるなど、男女平等や女性の社会進出において先進国となっております。
ネウボラとは、フィンランド語でアドバイスする場所という意味で、妊娠から出産・育児を一貫して就学前まで1人の保健師が継続的にサポートする制度です。そのうち出産後に行われる総合健診では、内容が医療面のみならず、家族関係全体を含む発達保障、生活の安寧まで広く及んでおります。日本でもフィンランドをモデルに、厚生労働省において日本版ネウボラがモデル事業化されております。
樋口市長においても、子ども最優先として子育てに関する事業や相談窓口体制を充実し、子育て支援に特化して取り組む子育て支援部を創設するとしております。
そこで質問いたします。
本市としても日本版ネウボラのような母子保健コーディネーターを設置して、妊娠から出産育児、家庭環境全般においてケアできる体制を構築し、対象者からマイ保健師さんとして信頼される子育て支援部になるよう期待しているわけでありますが、御所見をお願いいたします。
次に、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律についてお伺いいたします。
企業に女性の登用を促す女性の職業生活における活躍の推進に関する法律がことしの8月に成立しました。企業に女性の採用比率や管理職の割合など数値目標の設定と公表を義務づける制度で、来年4月から制度を開始します。
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律が制定されたことにより、男女共同参画都市宣言をされている本市として一層取り組みが期待されておりますが、推進計画をどのように行っていくのかお伺いいたします。
この法律は来年4月までに、以下の事項について必ず把握・課題分析を行うとのことです。
1採用者に占める女性比率、2勤続年数の男女差、3労働時間の状況、4管理職に占める女性比率。以上4点をどのように把握しているのか、またどのような課題分析を行っているのか。さらに、第2次こうふ男女共同参画プランでの平成28年度目標値の達成状況をお伺いいたします。
次に、樋口市長の遊亀公園におけるこども公園とはどのようなものなのかお伺いいたします。
以前に須坂市動物園に個人的に伺わせていただいたときに、小さい動物園ではありますが、桜の名所などにも選ばれる臥竜公園内にあり、公園は土曜日・日曜日には家族連れで、小布施町など近隣観光地と合わせて観光ガイドの1つのルートになっているほどです。小さいながら子ども向けの遊園地やD51蒸気機関車の再利用など、創意工夫で公園と動物園が相乗的ににぎわいを生み出している動物園を体験させていただきました。
時間があると子どもと公園に行くことがありますが、最近は危険な遊具が少なくなっていく中、富士川クラフトパークや長野県の国営アルプスあずみの公園など、近年多くの公園で普及している遊具があります。それはふわふわドームと呼ばれるもので、安全性に配慮した設計などもあり、幼児・低学年の児童が集まる遊具として注目されております。子どもからお年寄りまで集える遊亀公園になってほしいと感じるわけでありますが、そこで質問いたします。
樋口市長が思うこども公園とはどのようなものかお伺いいたします。
次に、婚姻届等の証明書の発行についてお伺いいたします。
近年、さまざまな自治体において、地域の特徴を盛り込んだ御当地婚姻届が話題となっております。千葉県鎌ケ谷市では、ピンク色の婚姻届を作成し好評を得ているとのことです。法務省によると、氏名住所など必要事項を盛り込んであれば色やデザインは自由であるとのことです。
婚姻届や出生届など一度役所に提出してしまうと戻ってこないものであるので、見ばえある受理証明書などを作成できるようにして、明るい話題をふやして少子化対策につながるよう、証明書などの活用に取り組む自治体がふえてきております。
そこで質問いたします。
本市においても婚姻届や出生届などで活用を図るべきと考えますが、御所見をお願いいたします。
次に、“こうふ未来創り重点戦略プロジェクト”の「人生を思いきり楽しめるまち」、人生に生きがいを持ち、いつまで安心して暮らし続けることができるまちを創りますの観点からお伺いいたします。
改正介護保険法により、市町村で実施するとされている介護予防・日常生活支援総合事業については、平成30年3月末までに予防給付が段階的に総合事業に移行できるよう、計画的に進めていくことが求められています。
本市におきましては、平成30年4月より早く、来年4月より介護予防・日常生活支援総合事業を開始していくことが甲府市高齢者支援計画で明記されております。介護保険制度改正においては、生活支援コーディネーターの配置と協議体の設置が義務づけられております。
そこで質問いたします。
どのような時期に、どのような構成で、何名の生活支援コーディネーターと協議体を設置していくのかお伺いいたします。
また、在宅医療・介護連携推進事業においては切れ目のない在宅医療と介護提供体系の構築の項目において、今後ますます声が届きづらい対象者が多くなっていくと感じております。大きな病院から急に退院を迫られたなどの内容を耳にしたことがあります。今後、在宅医療・介護連携推進においてどのように切れ目がない体制を行っていくのかお伺いいたします。
次に、老人クラブ連合会の総合事業についてお伺いいたします。
高齢者人口が増加しているにもかかわらず、老人クラブの加入者は減少しており、老人クラブの名称をシニアクラブなどに変更し、イメージを一新させようという動きが広がっております。八王子市の老人クラブは、ことし4月より八王子市シニアクラブとして名称を変更いたしました。
厚生労働省によると、全国の老人クラブに所属する会員数は、平成9年度末の887万人をピークに減少し、平成25年度末は627万人にまで減っているとのことです。
こうした現状について、高齢者の住まいづくりを支援するNPO法人の理事長は、地域のクラブは80歳代が主体であり、団塊の世代は老人という意識が希薄で、老人クラブに入るという発想が小さく、趣味や生きがいよりも防災やひとり暮らしの高齢者支援など、地域活動を重視したほうが入りやすいのではないかと指摘されております。このため、八王子市の老人クラブはことし4月に名称を改め、イメージアップを図ったとのことでした。
介護保険で要支援に認定されている高齢者への介護予防サービスの一部は、平成27年度から3年間の移行期間を経て、市町村ごとの介護予防・日常生活支援総合事業として実施されます。同事業で想定される住民主体の交流の場の設置や体操教室の開催など、老人クラブ活動と重なるところも多くあります。このため老人クラブの全国組織、全国老人クラブ連合会は、介護予防・生活支援の活動を地域の関係機関とともに協働しようと呼びかけております。地域支援事業に向けての行動提案として、地域活動と連携を促しております。
そこで質問いたします。
本市においても老人クラブ連合会と地域の活動は緊密に図られていることは把握しておりますが、今後60歳代からの老人クラブ連合会の加入率促進のために行動計画を策定するとともに、地域支援事業の行動提案と連携を一層図っていくべきと考えますが、御所見をお願いいたします。
次に、“こうふ未来創り重点戦略プロジェクト”の「くらし潤うまち」、リニア中央新幹線の開業など将来を見据えた施策を全ての市民とともに展開し、魅力的で賑わいのあるまちを創りますの観点からお伺いいたします。
まず初めに、広域観光周遊ルート形成についてお伺いいたします。
宿泊旅行統計調査、平成26年度速報値によると、日本人の山梨県への宿泊者数は都道府県別で23位でした。24位熊本県、25位大分県、22位長野県とのことで、名だたる観光地と同様、山梨県においても多くの宿泊者が訪れていることが確認できます。
また、外国人の都道府県別では、11位の静岡県を抜いて山梨県が10位とのことです。
特に外国人は、東京都・名古屋市・京都府・大阪府などの主要観光地を結ぶルートに集中にしていることもあり、今後中部横断自動車道の開通により、甲府市から静岡県まで2時間半かかるところが1時間短縮して90分圏内で往来できるようになることで、今まで富士北麓に集中していた観光客をより甲府圏域までに導きやすくなってきます。
国土交通省の調査によると、旅行客の多くは同じルートで戻らないことから、静岡県から山梨県に来た旅行客は長野県や神奈川県など違うルートで移動していくとのことです。東京都─関西地方間の旅行客を今後甲府圏域まで取り組める体制の構築をリニア中央新幹線開通までにつくり上げていくことが重要であると考えております。
そこで、甲府市においても観光庁が推奨するテーマ性・ストーリー性を持った魅力ある観光地域ネットワークを、訪日外国人旅行者の滞在日数に合わせた広域観光周遊ルートの形成を本市においても策定していくべきと考えますが、御所見をお願いいたします。
また、他方では、全国で136ルートに日本風景街道として認定されているルートがあり、山梨県では八ヶ岳南麓風景街道などが登録されております。八王子・相模原・藤野エリアでは甲州夢街道という名称でも登録されており、どこかで聞いたことがあるような名称が県外で登録されていること、甲州人としても少し寂しく思うところでもあります。本市においても、中道往還や昇仙峡の活用、もみじ街道など多数存在しております。
街道での活用目的は、日本風景街道の目的である郷土愛を育み、日本列島の魅力・美しさを発見・創出し、地域活性化、観光振興に寄与することを目的としております。
本市においても、日本風景街道への登録が一層地域力向上に寄与できるものと考えますが、御所見をお願いいたします。
次に、着地型観光・日本版DMOについてお伺いいたします。
現在、観光は大きな岐路に立っていると考えます。本市においても第2次観光振興基本計画を平成27年3月に策定していることは承知しております。しかしながら、従来型の観光が悪いわけではありませんが、国内の人口の減少、地域間競争の激化により、旅行代理店エージェントの締めつけなどが宿泊施設の減少をもたらし、それが観光客の減少に至っているなど、負の連鎖につながっているところもあるようです。今までの代理店エージェント任せだけでなく、新たなチャンネルを地域でつくり出していくことが着地型観光とされております。
ことし7月に創政こうふで視察させていただいた兵庫県豊岡市では、総務省の地域おこし企業人交流プロジェクトとして、JTBからツアー構築戦略員が参画、楽天からウエブ戦略員として参画して、外国人旅行客を10倍以上の集客に導いたとのことでした。その集客概念がDMOという取り組みであります。
観光庁によると、日本版DMOは地域の稼ぐ力を引き出すとともに、地域への誇りと愛着を醸成し、観光地域づくりのかじ取り役としての機能を備えた法人とされております。
従来の観光協会、観光連盟では市町村単位、業者ごとのPRになってしまいがちで、観光協会も観光協会会員のことに重きがいってしまうとのことです。今まではよかったが、人口減少、都市間競争時代において、より観光客本位での視点で山梨県甲府市に何が望まれているかをしっかりと調査研究し、常時体験型観光ができる仕組みを地域で行えるチャンネルをつくり出し、観光の幅を持たせる取り組みが着地型観光とされております。
その仕組みをディスティネーション・マーケティングマネジメント・オーガニゼーション、頭文字をとってDMOと呼ばれております。観光庁においても、データに基づく観光分野における地域経済の見える化を図ることにDMO施策を取り入れております。
本市においてもDMOを活用し、確かな着地型観光をつくり出していくと考えますが、御所見をお願いいたします。
最後に、ふるさと名物応援宣言についてお伺いいたします。
中小企業地域資源活用促進法改正に伴い、中小企業庁では、地域ブランドをつくり地域経済の活性化を進めるために、さまざまな関係団体の軸となる市町村が旗振り役となる、地域を挙げた取り組みを支援していくとのことです。
こうした観点から、市町村において地域を挙げて支援を行うふるさと名物を特定し、ふるさと名物応援宣言として積極的な情報発信を行うと、地域産業資源活用事業計画の補助金において優先採択やふるさとプロデューサー育成事業への優先参加、ミラサポでの情報発信といった優先措置が受けられるようになるとのことです。
甲州市においてはいち早くふるさと名物応援宣言を行い、ワインツーリズムなどのワインの生産だけでなく、農業に対する取り組みも含め振興していくとのことです。また富士川町では、近代落語の祖・三遊亭圓朝が創作した鰍沢の舞台となっていることから、落語を生かした観光や商品開発を行っていくとのことです。
本市においても、かつては水晶の集積産業として栄え、山梨大学での人工水晶での水晶発振針など工業化に成功し、宝飾産業にも移行した経緯があります。水晶のまち、宝石のまちなど、かつてはよく耳にした言葉も最近はあまり耳にしなくなりました。本市としてもブランド戦略を行っていただき、ジュエリークラフト関係集積エリアを用いて情報発信に取り組んでいることは把握しておりますが、そこで質問いたします。
本市においても、今後産業振興において旗振り役を担えるよう、ふるさと名物応援宣言を活用していくべきと考えますが、御所見をお願いいたします。
以上、第1問の質問とさせていただきます。よろしくお願いします。
◯市長(樋口雄一君) 山中議員の御質問にお答えいたします。
まず初めに、平成28年度市政執行方針大綱及び予算編成方針についての御質問がございました。
現在、我が国におきましては、アベノミクスの効果により経済は成長しつつあるものの、人口減少や急速に進む少子高齢化など、依然として課題は山積をしております。
このような中、政府は現下の厳しい情勢を打破するため、地方創生や地域経済の活性化などに向けてさまざまな手だてを講じており、地方におきましても個性あふれる取り組みを創出し、将来にわたり活力ある社会を維持していくことが求められております。
本市におきましても、激しく変化する時代の潮流や魅力あるまちづくりを推進していくに当たっての課題に的確に対応し、一層の市民福祉の増進を図っていかなければなりません。
こうしたことを踏まえまして、新年度の市政執行に当たりましては、引き続きまして私が強いリーダーシップを発揮し、県都甲府市が未来に向かって大きく躍進する年となりますよう、第六次甲府市総合計画の初年度としてその第一の着実に踏み出すとともに、総合的な子ども・子育ての支援に向けた取り組みや稼ぐまち甲府の実現に向けた積極的な取り組みを初め、甲府の開府500年や中核市への移行、リニア中央新幹線の開業を見据えた取り組み等々、“こうふ未来創り重点戦略プロジェクト”に掲げました私の強い想いと願いを込めた施策・事業のより一層の推進を図ってまいります。
また、各分野における施策を進めていくに当たっての共通認識として人口減少社会への対応を念頭に置く中で、スピード感と発想力を持った実効性のある組織横断的な取り組みや、多様な主体と連携・協力した大胆な発想による施策を展開し、成果を積み重ね、将来につながる安定的な行政サービスを提供してまいる所存であります。
次に、予算編成につきましては、新たな総合計画における重要施策の推進を図ることを基本姿勢とする方針を掲げ、引き続きまして、不断の行財政改革に取り組むとともに、歳入面では、市税におきまして課税客体の的確な把握や収納率の向上、未利用市有地の売却など、自主財源確保の可能性をあらゆる面から検討し、また歳出面では、社会保障関係費やまちづくり関連経費等の財政需要の増加が見込まれますことから、事業の緊急性・重要性に基づいた優先度を的確に判断する中で、めり張りをきかせた重点化・効率化に努めるなど、歳入・歳出の両面から見直しを行っているところであります。何とぞ御理解を賜りたいと思います。
次に、7番目の質問でございます。連携中枢都市圏構想についてであります。
政府は、人口減少や少子高齢化社会にあっても活力ある社会経済を維持し、国民が安心して快適な暮らしを営んでいけるようにするため、連携中枢都市圏構想を平成27年1月に創設いたしました。
連携中枢都市圏構想につきましては、相当の規模と中核性を備える圏域の中心都市を連携中枢都市と定義し、この連携中枢都市が近隣の市町村と連携協約を結び、コンパクト化とネットワーク化により経済成長の牽引、高次都市機能の集積・強化、生活関連機能サービスの向上を目指すものであり、それぞれの項目に対して必要な財政措置が講じられることとなっております。
本市におきましては、連携中枢都市圏を形成していく要件の1つであります中核市への移行が、圏域の人口の維持や都市機能の向上を牽引し、圏域全体の活性化に貢献するものと考え、現在その取り組みを着実に推進しているところでありますが、連携中枢都市圏構想につきましては、近隣の市町村との連携協約の締結や都市圏ビジョンの策定など、連携する周辺自治体との合意形成を十分に図っていかなければなりません。
こうしたことを踏まえ、将来に向けて圏域全体が発展を続けていくことができますよう、現在広域連携を推進している市町を初め、他の周辺自治体とさまざまな機会を通じ、その可能性について検討してまいりたいと考えております。何とぞ御理解を賜りたいと存じます。
以上で私からの答弁は終わらせていただきます。
他の御質問につきましては、関係部長からお答えをいたさせます。
◯企画部長(萩原 泰君) それでは、まず地方交付税における合併算定替への影響額についてお答えをいたします。
地方交付税における合併算定替につきましては、市町村合併後、当面は行政運営に係る経費の急激な節減が困難なことから、一定期間、合併した旧市町村単位での普通交付税額の合算額とする特例であります。
本市におきましては、合併した平成18年度から10年間この特例措置を受けており、今年度の上乗せ額としましては約5億4,000万円となっております。
また、特例期間経過後の平成28年度からの5年間では、激変緩和措置としまして、合併算定替による上乗せ額が段階的に削減され、今年度の確定額と比較しますと、平成28年度に約5,000万円、平成29年度に約1億6,000万円、平成30年度に約2億7,000万円、平成31年度に約3億8,000万円、平成32年度に約4億9,000万円、平成33年度以降には約5億4,000万円の減額が見込まれるところであります。
本市では、これまで事務事業や職員数の見直しを行うとともに、市町村合併によるスケールメリットを生かし、施設等の効率的な管理運営などにより行財政の効率化に努めてきたところであります。
今後におきましてもさらなる行財政改革に取り組む中で、より一層の財政基盤の安定に努めてまいります。
次に、公共施設マネジメントについてお答えをいたします。
公共施設マネジメントは、公共施設の情報を一元的に管理し、将来の費用負担を推計した上で、老朽化した施設の統廃合や余剰施設の複合的な活用、施設の長寿命化や民間活力の導入などを行い、一定の行政サービスを維持しつつ、長期的な財政支出の削減を図る取り組みであり、その重要性はますます高まっています。
現在策定中の甲府市公共施設等総合管理計画では、人口減少に伴う税収の伸び悩みや高齢化社会の進行に伴う社会保障関係費の増大等による歳出の増加が想定されていることから、必要な公共施設を維持し、限られた資源を有効に活用するため、公共施設マネジメントをまちづくりの視点、施設総量の最適化、施設の長寿命化、効率的な施設運営の方針により推進することといたしました。
初めに御質問の公共施設の維持管理費につきましては、平成26年度決算統計による施設の管理費等の状況から抽出しますと、光熱水費は約4億8,000万円、委託料は約5億5,000万円、維持補修費は約5億3,000万円で、人件費を除いた施設管理における費用の合計は約22億1,000万円余となっており、平成23年度と比較しますと新庁舎の供用開始や総合市民会館等への指定管理者制度導入に伴い、約1億円増加しております。
次に、法定耐用年数を超えた施設等につきましては、施設用途、建物構造などに細分化した固定資産台帳を平成27年度と平成28年度の2年間で整備をしているところであり、この整備が完了しますと明確となってまいります。
また、公共施設のライフサイクルコストの見える化につきましては、公共施設等総合管理計画の策定に当たり、285施設の現況を品質、供給、財務の視点で明らかにした施設カルテの取りまとめを行ったところであり、本年度中に本市ホームページで公表をしてまいります。
なお、今後も民間の技術・ノウハウ・資金等、民間活用による効果が期待できる公共施設についてはPPP等の導入を検討し、効率的な施設の運営や市民サービスの向上を図るとともに、全庁体制で公共施設マネジメントに取り組んでまいります。
次に、中核市移行に向けた保健所機能の移管に伴うスケジュールについてお答えをいたします。
中核市への移行に向けた取り組みにつきましては、10月29日に開催いたしました県市幹部により構成をする甲府市の中核市移行に係る山梨県・甲府市協議会において、移行に係る課題や今後のスケジュール等について相互に確認を行ったところであります。
このことを受け、11月に開催しました県・市事務担当者による保健・衛生・保健所設置ワーキンググループ及び総務・環境・農政・都市・文教ワーキンググループにおいて、具体的な法定移譲事務が山梨県から提示されたところであり、その内容について現在、関係部局において精査を行っているところであります。
山梨県からの委譲事務につきましては、可能な範囲で本年度内をめどに合意を得ることとしておりますが、移譲事務の大半を占める保健所に係る業務につきましては、迅速かつ適切に取り組んでいかなければならない大きな課題であると考えております。
現在、福祉部を中心とする保健所設置部会において先進都市の事例を参考とする中で、保健所の設置形態、位置、組織体制、職員の必要人数等について検討を進めているところでありますが、今後も事務の効率化の観点を持ちつつ、市民サービスの向上に資する最も望ましい保健所のあり方について、山梨県との綿密な協議・調整を進め、保健所設置基本構想(案)を策定していく予定であります。
中核市への移行につきましてはさまざまな課題があり、本市が市民福祉の増進を図り、これまで以上に魅力あるまちづくりの推進につなげていくため、市民への周知も図りながら、平成31年4月を目標とした円滑な移行に向けて準備を進めてまいります。
次に、本市の地方版総合戦略の策定状況についてお答えをいたします。
本市の地方版総合戦略につきましては、国のまち・ひと・しごと創生法に基づき、平成31年度までの5カ年において取り組む人口減少対策の基本的な方向性や具体的な施策を示すものとして策定するものであります。
本市の地方版総合戦略の策定に当たりましては、本年10月に設置した産官学金労言の関係諸団体で構成する甲府市地域創生戦略会議から御意見や御提案をいただきながら、市長を本部長とする甲府市人口減少対策戦略本部が中心となり、今年度中に策定することとしております。
現在、本市の強みや弱みなど、地域の特性を踏まえた対応策を検討する必要がありますことから、国の地域経済分析システム等のデータに基づく人口動態や産業動向等についての客観的な分析や、子育て世代等へのアンケート結果などの基礎資料をもとに、現状把握と課題の整理に努めるとともに、その対応策の検討を重ねているところであります。
また、具体的な取り組みとその成果指標等につきましても、国のまち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げられている、地方における安定した雇用を創出する、地方への新しい人の流れをつくる、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるなど4つの基本目標を勘案する中で、第六次甲府市総合計画の実施計画の策定作業とも連動させながら検討を進めているところであります。
今後も多くの方々から幅広く御意見を伺う中で、これまでにない新たな発想のもと、本市が持つ地域特性やさまざまな資源を最大限に生かした本市の地方版総合戦略を策定してまいります。
以上でございます。
◯産業部長(堀井 昇君) 地域産業・雇用創造チャート及びRESASの活用についてお答えをいたします。
本年5月に総務省が公開した「地域の産業・雇用創造チャート」によりますと、本市の基盤産業の従業者数は38業種で約7万7,000人との集計となり、稼ぐ力が大きいとされる主な業種はその他の製造業であり、このその他の製造業のうち、貴金属・宝石製品製造業の従業者が約82%を占めることから、これまでも世界二大宝石加工のまちとして本市の地場産業を支えてきた宝飾関連産業が、代表的な基盤産業であることが明らかとなっております。
また、地域経済分析システムRESASでは、産業構造や地域間取引状況などさらに詳細なデータを取り扱うことが可能となります。
現在本市におきましては、産業振興検討委員会を立ち上げ、(仮称)中小企業・小規模企業振興条例の制定など、本市の今後の産業振興策の検討を始めたところであり、客観的に企業の実情を把握するため、RESASのビッグデータを活用するとともに、事業者の生の声を反映するためのアンケート調査やヒアリングを実施するなど、より有効な分析を進め、実効性のある施策の構築につなげてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◯福祉部長(輿石十直君) 子ども・子育て支援新制度についてお答えいたします。
本市におきましては、子ども・子育て支援新制度への対応を図るため、子ども・子育て支援法に基づく甲府市子ども・子育て支援計画を策定し、幼児期の学校教育・保育施設の量的拡充や保育の質の向上等に努めているところであります。
御質問の、幼稚園と保育所の機能をあわせ持つ認定こども園への移行の状況につきましては、認定こども園への移行を積極的に進めたことにより、幼稚園から8園、保育所から6園の合わせて14園が移行したところであります。
次に、保育所及び認定こども園の入所率につきましては、本年11月現在で97.7%と前年同月の109.1%に比較して11.4ポイントの減となり、同様に、幼稚園の入所率も学校基本調査をもとに本年5月現在で45.3%と、前年同月の56.6%に比較して11.3ポイントの減であります。
これらの要因は、本年度比較的規模の大きい幼稚園が認定こども園へ移行したことと保育所の利用定員が増加したことによるものと考えております。
また、新制度が始まって間もないことから、現在幼稚園からの指摘や要望等は特に伺っておりません。
今後につきましても、子ども・子育て支援新制度の周知に努めるとともに、こども最優先のまち創りに積極的に取り組んでまいります。
次に、日本版ネウボラについてお答えいたします。
国では、妊娠期から子育て期にわたるまでの支援について、ワンストップ拠点の子育て世代包括支援センターを立ち上げ、保健師やソーシャルワーカー等を配置することにより、日本版ネウボラとして切れ目のない支援の実施を目指していくことを認識しております。
本市におきましては、保健師が各種健診を初め、養育支援などを展開しているほか子育て総合相談窓口を開設し、多種多様な相談への対応や保育所や認定こども園に係る利用者支援事業なども行い、甲府市子ども・子育て支援計画に位置づけられた施策を着実に実施しながら、こども最優先のまちの実現に向け、各種取り組みを推進しているところであります。
今後におきましても、新たに創設される予定であります子ども未来部を中心に、子ども・子育てに関する各種施策をより総合的かつきめ細やかに推進するため、先進都市の取り組み事例を参考にするなど、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を検討してまいります。
以上でございます。
◯総務部長(長田敦彦君) 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく特定事業主行動計画についてお答えをいたします。
平成27年9月に公布された女性の職業生活における活躍の推進に関する法律により、地方公共団体において特定事業主行動計画の策定が義務づけられるとともに、同行動計画を定める際の状況把握と情報公表に関する項目等が定められました。
本市では、現在その内容を精査する中で、女性の職業生活における活躍に関する状況に関し、法に規定する必要事項の把握に努めているところであります。
御質問の4項目につきましては、今後、国等から出されます詳細な情報を参考に改めて数値を算出していくこととなりますが、現段階で把握している数値につきましては、まず採用者に占める女性職員の割合は平成26年度48.2%、次に、職員の勤続年数は平成26年度末で男性職員の平均が21年、女性職員の平均が15年、3点目の職員の超過勤務時間数は、平成26年度の月平均で男性が16.2時間、女性が10.4時間、全体で13.6時間、4点目の管理職に占める女性職員の割合は、今年度当初におきまして6.8%となっております。
今後は内閣府令で定める状況把握項目について、それぞれ適切な方法により分析を行い、特定事業主行動計画の策定に鋭意取り組んでまいります。
以上です。
◯市民部長(古屋昭仁君) 第2次こうふ男女共同参画プラン目標値の達成状況についてお答えいたします。
現在、男女共同参画社会の実現に向けて実施しております第2次こうふ男女共同参画プランにおける目標値の達成状況につきましては、全21項目中、「トワ・エ・モア」、「ふぇあねす」などの情報誌の発行数など10項目においては、目標が達成できる見込みでありますが、家庭の中で男女が平等になっていると思う割合など11項目につきましては、平成28年度までの達成が困難な状況であります。
これらの主な要因といたしましては、男性・女性双方の意識改革の問題や、仕事と家庭を両立できる職場環境のあり方などに対する啓発活動が不十分だったのではないかと考えております。
今後は、平成18年度に策定された第2次こうふ男女共同参画プランの計画期間が平成29年3月で終了することから、こうした点を踏まえ、これまでの取り組みの検証を行うとともに、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法の趣旨が最大限生かされるよう国や県の動向を注視する中で、(仮称)第3次こうふ男女共同参画プランを策定してまいります。
以上でございます。
◯建設部長(石原英樹君) こども公園についてお答えいたします。
本市では、子どもから高齢者までの幅広い年齢層に、自然との触れ合いや憩いと潤いを感じられる公園の整備を行ってまいりました。
このような中、開園100周年を迎えます遊亀公園の整備に当たり、平成25年度から設置をいたしました庁内検討会議において、多くの世代が憩え、また将来を担う子どもたちのために遊びや体験の場を提供し、健やかに成長できる空間づくりを目指すことといたしました。
さらに“こうふ未来創り重点戦略プロジェクト”におきましても、遊亀公園の整備につきましては、子どもの思いやる心を育むとともに、子育て世代が安らぎと憩いを感じられるようなこども公園の要素も付加した市民に愛される公園としての整備が位置づけられております。
このため、現在、整備計画(案)を策定するために本年6月に設置をいたしました遊亀公園・附属動物園整備計画策定委員会において、本市が目指すべき公園整備について検討していただいておりますので、本委員会から御提言いただく整備計画(案)を踏まえ、子どもから高齢者までが気軽に安心して安全に過ごしていただけるような、さらには子育ての一助となりますような公園づくりを目指してまいります。
以上です。
◯市民部長(古屋昭仁君) 独自の戸籍届出書及び証明書の作成についてお答えをいたします。
婚姻届等の各種戸籍届書につきましては、戸籍法により様式が規定されておりますが、届書欄外のデザインや色には定めがないことから、近年では民間企業との協働による、いわゆる御当地婚姻届などを作成している自治体があることも承知しております。
現在、本市におきましては、法務省通達による標準様式を使用しておりますが、御当地婚姻届などは2人にとってのメモリアルとしてだけではなく、本市のイメージアップ効果や届け出場所が自由であることによる観光振興にもつながると考えられることから、今後、他市町村における導入状況や実施効果などを注視する中で、受理証明書も含めて検討してまいります。
以上でございます。
◯福祉部長(輿石十直君) 協議体の設置と生活支援コーディネーターの配置についてお答えいたします。
平成26年度に改正された介護保険法では、地域包括ケアシステムの構築に向けた地域支援事業の充実として、生活支援サービスを充実・強化することが定められました。
これに伴い、国が示すガイドラインにおける具体的な取り組みといたしましては、市町村が主体となり、生活支援・介護予防サービスの提供主体等が参画し、定期的な情報共有及び連携強化の場として協議体を設置するとともに、NPOやボランティアなどの多様な主体による多様な取り組みのコーディネートを行う者として、生活支援コーディネーターを配置することとされております。
本市における今後の予定でありますが、まず協議体の設置につきましては、今年度において生活支援サービスの充実に係る研究会を立ち上げ、平成28年度中には国のガイドラインにおいて協議体のメンバーとして示される民間企業・NPO・ボランティア・社会福祉法人等を加える中で、発展的に協議体の設置を行ってまいります。
次に、生活支援コーディネーターの配置につきましては、平成28年度に設置する協議体において議論を進める中で、本市の目指す「人生を思いきり楽しめるまち」の地域づくりに最も適し、協議体の中核となり得る方をコーディネーターとして選出してまいりたいと考えております。
なお、生活支援コーディネーターの配置数につきましても、協議体において議論してまいります。
次に、切れ目のない在宅医療と介護の提供体制の構築についてであります。
高齢化の進展に伴い、慢性的な疾病や複数の疾病を抱える患者の増加が見込まれる中、急性期の医療から在宅医療、介護までの一連のサービスを地域において総合的に確保する必要があります。
このため、国からは介護保険法における在宅医療・介護連携の推進に係る具体的な取り組み事項として、地域の医療・介護サービス資源の把握、切れ目のない在宅医療と介護の提供体制の構築推進など8つの項目が挙げられており、市町村において平成30年度までに全ての項目を実施することとされております。
このことから本市におきましては、これらの全ての項目について専門的な見地から順次協議・検討を行うため、本年8月に医師・歯科医師・薬剤師・介護事業者など多職種をメンバーとする甲府市在宅医療・介護連携推進会議を設置したところであります。
同会議におきましては、まず医療と介護資源を把握するため、今年度医療機関や介護事業所などのマップ及びリストを作成するとともに、在宅医療・介護連携に係る課題を抽出するため、アンケート調査を持ってまいります。
その後は、アンケート調査等で抽出された課題について、会議において検討を行っていく予定であります。
今後におきましても、在宅医療相談室のさらなる充実を図る中で、医療と介護の両方が必要な高齢者が地域で安心して暮らしていくことができるよう、切れ目のない在宅医療と介護の提供体制の構築に努めてまいります。
次に、介護予防・日常生活支援総合事業と老人クラブ連合会の連携についてでございます。
老人クラブの加入者数は全国的に減少傾向にあり、本市においても同様の状況であることから、加入者の増加に向けた取り組みがこれまで以上に重要になっております。
このような中、介護保険法において、介護予防・日常生活支援総合事業の生活支援サービスが実施されることとなり、市町村において多様な主体による多様なサービスを検討していくこととなりました。
これを受け、全国老人クラブ連合会では、これまでの老人クラブにおける活動を生活支援サービスに生かすことにより、老人クラブの評価やイメージアップに寄与し、加入者の増につながるとして、新地域支援事業に向けての行動提案を示し、老人クラブの加入者が介護予防・生活支援サービスの担い手になるための取り組みを進めているところであります。
本市におきましても、本行動提案をもとに、老人クラブ活動の中で培ってきた健康づくり・介護予防活動の経験を生かし、高齢者が互いに支え合う取り組みができるよう関係団体と協議を進めてまいります。
以上でございます。
◯産業部長(堀井 昇君) 産業部関係の「くらし潤うまち」に関する4点の質問にお答えをいたします。
最初に、広域観光周遊ルートの形成についてであります。
国が推進する広域観光周遊ルート形成促進事業は、複数の都道府県にまたがってテーマ性・ストーリー性を持った魅力ある観光地域のネットワークを強化し、外国人旅行者の滞在日数に合わせた広域観光周遊ルートの形成により訪日外国人旅行者の周遊を促進し、もって地域の活性化を図ることを目的としております。
このことから、この事業は外国人観光客誘致につながる有効な事業であると認識しているところでありますが、事業実施に当たり、周遊ルートの形成につきましては県域を越えた観光動線を形成していく必要があり、形成しようとするルート上にある地方公共団体、観光関係団体、民間事業者等からなる事業実施体制を構築していかなければならないことから、広域的な対応について、先進事例等を参考にする中で今後、調査・研究をしてまいります。
次に、日本風景街道への登録についてであります。
我が国の道路は、これまで交通機能に加え、都市形成や防災機能を有する社会資本として着実な整備が進められてきました。
近年では、道路沿線の美しさや景観、味わいなど、道路が持つ役割が見直され、景観形成において重要な骨格をなしております。
国土交通省では、全国各地に美しい道路景観を広げるため、地域が主体となり、地域固有の景観、自然、歴史、文化などを有効に活用し、美しい街道空間の形成のみならず、訪れる人が来てよかったと思えるような魅力あるまちづくりと、その地域に暮らす人々が誇りを持てるような取り組みを日本風景街道として推進しております。
この取り組みに参加するためには、地域住民、企業、大学関係者、地方公共団体等の活動に応じて必要な組織と道路管理者で構成される風景街道パートナーシップと呼ばれる組織が必要となってまいります。
また、風景街道として登録されますと、全国にPRされるほか、さまざまな活動に対する国の支援が受けられるため、美しく魅力ある地域が創られることにより観光客の増加はもとより地域の活性化が期待されるところではありますが、当該組織は本市単独で構成できるものではないことから、先進事例等を参考にする中で調査・研究をしてまいります。
次に、日本版DMOについてであります。
地方創生において、ひととしごとの好循環を確立していくには、旺盛なインバウンド需要の取り込みなど交流人口の拡大による地域活性化に向けた取り組みが不可欠であります。
一方、日本人の旅行スタイルは団体から個人へと変化し、旅行者のニーズも多様化している中、地域みずからが価値を生み出し、みずから来訪者を集める体制への変換が求められています。
こうした中、国におきましては、観光地経営の視点に立った日本版DMO形成・確立を支援するため、日本版DMO候補法人を登録する制度を先月、創設したところであり、観光庁を初めとする関係省庁連携支援チームを通じて重点的支援を受けることができる予定となっております。
この法人は、多様な関係者と協働しながら、マーケティングやマネジメント等を行う中で、地域のブランド力を高めるなど観光地域づくりのかじ取り役を担うとされており、法人格の取得を初め、登録には幾つかの課題もありますことから、他の事例等を参考にする中で調査・研究を行ってまいります。
次に、ふるさと名物応援宣言についてであります。
本市の地域ブランド推進事業につきましては、平成25年度に甲府ブランド認定制度を創設し、本年度は、これまでの食品加工品に加え、ジュエリーなどのクラフト系部門及び農産物部門を新設するなど、認定制度の充実を図り、ブランド力の強化に努めているところであります。
御質問いただきましたふるさと名物応援宣言につきましては、現在、全国12市町村が宣言を行ったところでありますが、本市におきましては、ジュエリー、印伝、アワビの煮貝、鳥もつ煮など多くの地域資源が存在する中で、応援する地域資源の絞り込みや甲府ブランド認定制度との整合など、整備が必要な課題もありますことから、より効果的な地域ブランドの展開が図られるよう調査・研究を進めてまいります。
以上でございます。
◯山中和男君 親切丁寧にありがとうございました。
再質問と要望を予定していたんですが、私の割り当て時間が過ぎておりますので、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
9日には望月大輔議員、向山憲稔議員が控えておりますので、詳細につきましては、またそういったところからも質問させてもらって、私自身はまた委員会等で質問等をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
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