◯山中和男君 過日の金丸議員の代表質問に続きまして、一般質問をさせていただきます新政クラブの山中です。よろしくお願いいたします。
先日、市民スポーツ大会が7日に行われまして、私は砲丸を投げさせていただいて、実は初めて砲丸を投げたんですけれども、この辺がちょっと筋肉痛になったりして、運動不足になったりしています。よくないなと思いまして、そんなところで、最初に健康について、健康の見える化について質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
前回の6月議会において健康寿命の延伸について質問をさせていただきましたが、現在計画を策定中とのことで、具体的な福祉施策をお伺いできなかったので、健康施策について今後どのように高めていくのか具体的にお伺いいたします。
山梨県は健康寿命が日本一ということが言われております。また、「甲府市保健計画平成22年度〜平成26年度」においても、65歳の方が健康寿命日本一と言われております。健康である、健康寿命が長いということはさまざまな要因があります。環境がよかったり、食べ物がおいしかったり、農作物が安全であったり、安心であったり、いつも自然に触れ合えて運動できるという環境があるから、健康寿命が長くなっているんじゃないのかなと思っております。
健康寿命が日本一ということは、いわば暮らしやすいまちである、山梨県は暮らしやすいまちのデータの裏づけが、健康寿命が長いということで私は理解しております。今後のその健康ということをPRしていただく施策に反映していただくべく、質問をさせていただきます。
そこで、現在、SWC(スマートウエルネスシティ)首長研究会として、全国50以上の市によって、長寿健康社会の実現に向けて一部自治体で動き始めております。
長寿健康社会に向け、全国平均より高い高齢化が進んでいる本市もSWC(スマートウエルネスシティ)首長研究会に参画し、早急に国民健康保険、協会けんぽの一元化、ビッグデータによる施策評価と計画策定に取り組んでいくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
国土交通省の調査で歩行量と医療費のデータが示されており、健康に努力されている方としていない方で医療費に差が出てくるとのことです。全国的にも健康に関心があり、運動習慣があるのはおよそ3割で、残り7割の方は健康行動に移さないとのことです。
調査結果では、男性において1日1時間以上歩く方と30分以下の方では、1カ月当たり5,000円近く医療費に差が出てくるとのことです。そこで、今後いかに7割の方を健康行動に移すことができるかがポイントになってくるかと思います。
山梨県は、80歳で健康寿命が日本一、また「甲府市保健計画平成22年度〜平成26年度」においても65歳での健康寿命が日本一ということであります。山梨県甲府市として、この強みを最大限活用した施策として、健康行動を行う方々へのインセンティブが働く制度を今後つくっていくべきと考えます。また、あわせて健康度の見える化を図っていくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
まず第1の質問にさせていただきます。
◯市長(宮島雅展君) 山中議員の御質問にお答えをします。
健康の見える化等についてです。
スマートウエルネスとは、スマートは賢いこと、またウエルネスは健康を意味し、これに幸福をかけ合わせた造語であり、身体面の健康だけでなく、人々が生きがいを感じ、安全安心で豊かな生活を送れることをいいます。
このことをまちづくりの中核に位置づけ、新しい都市モデルの構築を目指す自治体が集まり、平成21年11月にスマートウエルネスシティ首長研究会が発足し、国民健康保険、社会保険などの健康診断及びレセプトのデータの一元化や、情報通信技術(ICT)を活用したビックデータの分析に基づく健康施策の推進に取り組んでいることは承知をしています。
また、国が策定しました「健康日本21(第二次)」を着実に推進し、ひいては社会保障制度を持続可能なものにするためには、特定健康診査及び特定保健指導の実施率の向上を図りつつ、各種データの分析に基づく取り組みの実施が重要であるとされています。
本市におきましては、平成20年度から特定健康診査及び特定保健指導の実施に当たり、健診受診者のデータ分析を行ってきたところでありまして、平成25年度からは、山梨県国民健康保険団体連合会におけるレセプト及び健診データ分析システムを活用し、地域の健康課題の把握や、分析結果を健康施策に反映させていくための検討、これを進めています。
また、山梨県は、本年3月に全国健康保険協会山梨支部と、健康づくりの推進に向けた包括的連携に関する覚書を交わし、データ分析の調査研究等の情報交換、生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底など、県民の健康保持・増進を図るとともに、医療費の適正化に向けて連携・協力を図ることとしています。
今後、これらの情報の提供につきましては山梨県と協議をしてまいりますが、本市におきましては、現在取り組んでいます個人ごとの経年的なレセプトデータと健診データの蓄積を進めながら、疾病の経過や実態、重症化の要因等を予防の視点で分析し、地域の保健指導などに活用する中で、健康の見える化を図ってまいりたいと考えています。
なお、インセンティブが働く制度の創設につきましては、今後の健康づくり施策において、市民一人一人がみずからの意思や意欲を高め、主体的な取り組みができるよう、健康に関する各関係機関や団体と連携し、地域全体で健康づくりの充実と強化を図ってまいりたいと考えています。
御理解を賜りたいと存じます。
以上です
◯山中和男君 ありがとうございます。親切丁寧に御答弁いただきましてありがとうございます。
データの分析も進んでいただきまして、施策に反映していただくということをありがたく思っております。また、山梨県も連携において行っていくことを感謝申し上げます。
ただ、福祉でのデータから、最初、冒頭に申し上げましたように、健康寿命が長いということは暮らしやすいまちであることが、健康寿命が延びていると私は把握しております。ですから、福祉だけに限らず大きな施策として考えて、健康というのをPRしていく、また都市間競争に勝っていくためにも健康であるまちということを、それが健康寿命が長くなるということをいろいろな総合政策、またいろいろなところに盛り込んでいただきたいと思います。
先ほど重症化という話がありましたが、岡山県のある市長さんの記事を読んだんですけれども、健康意識を行う上でインセンティブを行っている市長さんなんですけれども、インセンティブを行うことにおいて批判が出ることは百も承知である。ただ、仮に数百万円支出しても、治療費が年間500万円以上かかる重度の人工透析患者が、年間500万円かかるらしいんですね、そういった方が一人でもなくなることがあればインセンティブを行った効果があったんじゃないかと、ある市長さんは言っております。
ですから、まだ短期的な視点もあれですけれども、中長期的な健康施策に取り組んでいただきたいと、要望で終わります。
では次に、人口減少社会の対策についてお伺いいたします。
先日、衝撃的数字の報道がありました。それは大学教授や企業経営者からなる民間団体の日本創成会議が示したものであります。先日、政友クラブの佐藤議員も触れられておりましたが、三大都市圏への流入が毎年6万人から8万人続くと試算したもので、2040年には全国1,800市区町村の半分の存続が難しくなるとの予測が示されました。
また、この創成会議が注目したのが、20歳から39歳の女性の人口動態であります。この世代の95%以上が出産を行う世代で、この世代の動向に注目したところにあります。
人口1万人未満の地域では人口を保てることができず、500余りの自治体は消滅する可能性が高いとのことです。
そのようなことから、同会議は合計特殊出生率を、2025年までに1.41から1.8まで高めること、保育所がついたマンションの整備、出生率を会社ごと公表して、家庭との両立を促すことなどを提唱しております。
ただ、この日本創成会議のロジックは今急にわかったことでなく、財政面的視点が明らかになってないように思います。人口減少するということは収入が少なくなることでもありますが、支出も少なくなることであります。
よって、まず今後2025年ごろまでに社会保障の増大を消費税措置等で対応していかなければならないとのことで、現在、超少子高齢化時代に備え施策が反映されてきているさなかであろうかと思います。
山梨県の人口データを確認しましたら、今までの国立社会保障・人口問題研究所の甲府市の推計では、2040年、16万3,952人が、日本創成会議では16万2,459人となり、約1%の差であります。ほかの市町村では10%以上の差異が生じております。
その中で注目すべきところは、甲府市の2040年20歳から39歳の女性人口が、国立社会保障・人口問題研究所試算より日本創成会議試算のほうがふえている点に注目すべきと考えております。人口動態からすると、甲府市は他市町村から来ていただける土壌がある地域ということであります。今後この優位性を保っていくために、まず県内市町村競争にて、おおむね20歳から39歳の女性から見た視点での優位性を保っていかなければならないと考えます。今後ますます都市間競争が増していくと思われます。特に20歳から39歳までの女性に甲府市に住んでもらえるかどうかに、今後はかかってくるのではないかと考えます。
そこで、那須塩原市では、定住促進計画を策定したとのことです。ターゲットを児童生徒、20歳代前半、20歳代後半から30歳代前半、30歳代後半から40歳代前半の4つにターゲットを設定し、雇用、結婚、子育て、教育、暮らし、交流、広報の7分野で計36の重点施策を展開していくとのことです。
本市においても定住促進計画を策定していくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
また、定住について空き家、空き建物の活用を図っていくべきと考えます。先日、新政クラブ金丸議員さんも空き家について触れられましたが、先日の報道でも山梨県の空き家率がワースト1位とのことでした。7月30日の山梨日日新聞の報道で、甲府市中心部、穴切地区、相生地区、富士川地区、新紺屋地区、朝日地区、春日地区では全体の6.7%が空き家であり、917戸に及んでおります。本市においては空き家対策条例の検討、実態調査を行っているところであろうかと思いますが、また国でも空き家対策に動き出しているようであり、本市としても早急に対応できる準備を行っていかなければならないと考えます。
今後10年から20年に多くの建物が耐用年数や建物所有者の年齢の関係で、取り壊しや所有権が変更されていくと考えます。
そこで、甲府市として空き家や不要になる建物の取り壊しに対し何らかの手を打ち、取り壊しを促進するべきと考えます。空き家の取り壊しは非常に金額的な観点がネックになります。また大きな金額であり、業者間で金額のばらつきがあるようです。そこで年配の多くの所有者は、多数の業者に連絡を取り合うことを煩わしく思い、税制面の観点からも躊躇する事例も多くあります。
甲府市では今後、まちなか不動産バンクを立ち上げ、賃貸だけでなく、売買についても情報を集約して遊休不動産の利活用、活性化を促していくとのことですので、大いに期待しております。
しかし、不動産の流通を活性化するためには、法定耐用年数に近い建物は融資されないなど懸念があります。市街地の不動産には、借主、買主の考えに合わない建物も多く混在しています。よって、現在の状況に至っているかと考えます。
今後、まちの代謝を図っていく上で、建物の取り壊しへの助成を含めた定住が促進されるような、新たなかつ大胆な空き家などに対する施策が必要になってくると考えますが、御所見をお伺いいたします。
次に、定住について、地域おこし協力隊を甲府市でも導入するべきと考えます。総務省ホームページで確認すると、平成25年度に山梨県では25人の実績があるということです。時限的な措置であるため交付税対象期間がありますが、報告では多くの地域おこし協力隊は助成金支給がなくなっても、その地域に移り住んでいるとのことです。
費用的負担はあまりなく、確実に移り住んでいただける地域おこし協力隊を本市でも活用を図るべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
◯企画部長(萩原 泰君) まず、定住促進計画の策定についてお答えをいたします。
本市では、これまでも福祉、産業、まちづくりなど、さまざまな分野において人口確保などに取り組んでまいりましたが、昭和60年の20万1,553人をピークに、平成26年には19万4,800人となっており、第五次甲府市総合計画策定時の推計人口を、現時点では若干上回っているものの、依然として減少している状況にあります。
今後、さらに進行することが予測される人口減少への対策につきましては、都市の活力維持や安定的な行政サービスを提供する上で大きな影響がありますことから、優先的に取り組んでいかなければならない重要な課題であると認識しております。
このため、本市におきましては昨年度、庁内関係各課によって構成する人口対策庁内検討会議を設置し、国・県施策の改革の方向性や他都市の先進事例を調査研究する中で、少子化対策、定住促進対策、地域の活性化など、それぞれの分野における施策の検証を行い、より効果的な施策展開の実現に向けた取り組みを行っております。
今回御提案をいただきました、若者世代をターゲットとした定住促進計画の策定につきましては、対象を限定する必要性やその効果などについての検証が必要となりますことから、今後本検討会議において検討することとしている、人口減少対策の総合的な枠組みを構築する際の検討課題とさせていただきたいと思います。
次に、空き家や地域おこし協力隊を活用した定住促進についてであります。
本市におきましては、住人の転居や死亡等による空き家等が増加傾向にあり、地域の防災や治安を不安視する市民からの通報が急増しております。
こうしたことから、庁内関係各課によって構成する管理不全な空き家対策庁内連絡会議を設置し、昨年度から市内に存在する空き家等の実態調査をする中で、随時、適正な管理に向けた対応を図るとともに、空き家等を解消するための支援策や空き家等の有効活用などにつきまして、他都市の先進事例などの調査研究を行い、その対応策を検討しているところであります。
したがいまして、今回御提案をいただきました定住促進策の一環としての空き家等の取り壊し助成制度などの導入につきましては、今後、本連絡会議において検討してまいりたいと考えております。
また、総務省が推進している地域おこし協力隊の導入につきましては、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材の定住・定着を図ることで、地域力の維持・強化を目的としております。
この地域おこし協力隊につきましては、農林漁業の応援や水源保全・監視活動、住民の生活支援など広範な分野から、本市が求めるテーマなどを指定する必要があることから、他都市の導入実績やその効果を参考とする中で、本市における導入の可否を含めて、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。
以上です。
◯山中和男君 御答弁ありがとうございます。
空き家について今いろいろな庁内連絡会議で行っているということでありますので、ただ空き家の数がどんどん多くなってきております。その中で、使える空き家も多いんですが、本当に使えない空き家が多くなってきております。そういった中で、いろいろなことを研究しながら、より早く空き家とかの取り壊し、またそういったものが事業化したり、リフォーム、修繕のできるもの、いち早くマッチングできるぐらいな形の取り組みをぜひ行っていただきたいと思います。
地域おこし協力隊については、国のほうで1人当たり400万円地方交付税が配付されるということで、国のほうでもここ3年間で3倍にふやしていくというような方向が出ております。ぜひそういったこともまた検討していただきまして、確実に移り住んでいただける定住をまた促進していただきたいと思います。これは要望にさせていただきます。
次に、公共交通について質問させていただきます。
先日、石原秀一議員さんも公共交通に触れられておりましたが、地域公共交通再編実施計画についてお伺いいたします。
本市では、人口減少社会の到来、少子高齢化の進行、地球環境問題への意識の高まりなど、我が国全体が大きな転換を余儀なくされる中で、本市を取り巻く環境も大きく変化しております。特にマイカーを中心とするライフスタイルが定着し、路線バスなど公共交通の衰退が年々進行していることから、地域住民や来訪者の移動の利便性を高めるとともに、高齢者を初めとする交通弱者の移動手段を確保することが、地域の活力を維持する上で非常に重要な課題となっております。
このような中、本市では「みんなで守り育てる持続可能な公共交通体系の実現」を基本理念に、行政・交通事業者・市民等の役割を明確する中で、本市の公共交通のあるべき姿や施策の方向性を示すものとして、平成24年3月、甲府市公共交通体系基本構想を策定したと思います。
しかしながら、満足度調査において、平成22年度の満足度において、29施策中29番目であり、平成26年度の交通についての満足度調査は29施策中、29番目の商業振興に次いで28番目が交通対策となっております。依然として市民の交通対策においての満足度は薄いようです。
さて、平成26年2月に国土交通省は、地域公共交通活性化再生法を改正し、地域の関係者が一体となって行う地域公共交通の活性化及び再生のための取り組みについて、必要な財政的支援を講ずる方針が示されました。
具体的には県が取りまとめ役になり、赤字路線の維持を条件に、路線の再編、コミュニティーバスは競合しない路線に特化させ、各交通機関の役割分担を整理していくとのことです。その計画では、国は協議会が申請した計画を認定、支援し、屋根つきの待合室を備えた乗り継ぎ施設の整備費補助などを行っていくとのことです。
本市として事業者と一体となった公共交通を、本市の基本理念である「みんなで守り育てる持続可能な公共交通体系の実現」のため、地域公共交通再編実施計画を作成するべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
次に、第4次一括法についてお伺いいたします。
地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案、いわゆる第4次一括法案が閣議決定をしました。
第4次一括法案は、地域分権改革推進委員会の勧告のうち、残された課題である国から地方公共団体への事務・権限の移譲等を推進するとともに、関係法律の整備を行い、国は地方分権改革を進めるため、63本の法律をまとめて改正する一括法案を閣議決定しました。
その中には、自家用車を用いて有償で運送を行う登録、監査等を希望する市町村に委ねるなど、国から自治体への権限移譲が柱であり、一部を除いて2015年4月に施行する予定となっております。
高齢者等の移動サービスは、バス路線やタクシーがない地域でNPO法人などが提供している自家用有償旅客運送について、今は国土交通省運輸支局が審査を行っておりますが、身近な市町村へ移管されることにより、手続のスピードが期待されております。
また、甲府市として自前の公共交通機関がないため、今後事業者と一体となった公共交通施策に取り組んでいくにも、知識不足、事業者の都合での計画になりかねない懸念もあります。今後しっかりとした公共交通政策をつくり上げていく上で、事務権限は重要であると考えます。
今後本市において、交通弱者の増大が見込まれることから、自家用有償旅客運送をどのように活用していくのか、また事務の移譲を希望していくのか、御所見をお伺いいたします。
◯リニア交通政策監(七沢福富君) 公共交通についてお答えいたします。
最初に、地域公共交通再編実施計画の策定についてでありますが、この計画は、既存路線やダイヤの見直しなどを行うものであり、本市では、甲府市公共交通体系基本構想におきまして、既存路線の見直しを中長期にわたって取り組むべき施策として位置づけております。
こうした中、既存路線の見直しにつきましては、広域的な視点に立ち検討を行う必要がありますことから、山梨県において、平成26年2月にバス路線再編計画の策定に向けた検討を行うため、山梨県とバス事業者、市町村による地域バス路線検討会を設置いたしました。
本市では、このうち甲府盆地南西地域検討会に参加していることから、今後はこの検討会におきまして、地域の実情を踏まえた運行の経路や利用促進などを具体的に検討してまいりたいと考えております。
次に、自家用有償旅客運送についてでありますが、宮本地区におきましては、買物・通院等送迎事業の試行運行を本年4月から開始したところであり、市町村みずからが運送する市町村運営有償運送の登録に向けて取り組んでまいります。
また、上九一色地区におきましては、公共交通問題に対し専門的に検討する協議会が本年7月に設立され、勉強会が継続的に開催されておりますので、専門講師を派遣するなどの支援を行い、自家用有償旅客運送なども含め、地域に合った持続可能な交通手段につきまして検討を進めているところであります。
なお、事務などの移譲につきましては、当該事務を適切に遂行するためには受け入れ体制の整備が必要でありますことから、移譲の必要性も含め、今後検討してまいります。
以上でございます。
◯山中和男君 ありがとうございます。いろいろなところに検討していただきまして、ありがとうございます。
自家用有償旅客運送の規定は福祉車両であったり、過疎地域その他これに類する地域であったりとか、また交通空白地ということだったと思います。
先日、うちの地元に南西第一団地というのがあるんですけれども、そこでは数年前にバス停がなくなりまして、オギノ昭和ショッピングモールJOYもなくなってしまって、今まであったものがなくなっていくと非常に不便に感じることがあります。そういったことで南西第一団地では、いろいろな掲示板に「便利屋さん」というのがあって、団地の中で助け合いをしている。ワンコインで助けますなんてことをやっていたりするのですけれども、そういったところでも、そういった有償旅客運送ができないのかなと思いながら考えていたところであります。
先ほどの答弁で、北と南の2地区においての取り組みは理解させてもらったんですけれども、いわゆる交通空白地というのは市内のほうでも幾つかあるかと思います。その自家用有償旅客運送の3番目ですかね、交通空白地の地域が市内にもあるかと思いますが、そのような地域においての自家用有償旅客運送の活用はどのように考えているのか、その中心部ですね、北と南はわかったんですけれども、市内のほうではどのように考えているのかお伺いいたします。
◯リニア交通政策監(七沢福富君) 再質問についてお答えいたします。
路線バスが運行していない地域、また既存バス停から離れている地域、さらには鉄道駅から離れている地域、そうした交通空白地帯等につきましては、その地域の実情を最もよく知る地域住民が主体となって考えていくという意識を持っていただくということと、それから本市といたしましても、地域住民主体の活動を支援する中で、議員御指摘の有償旅客運送も含め、地域に合った持続可能な公共交通の構築に向けて取り組んでいきたいと考えております。
以上でございます。
◯山中和男君 ありがとうございます。
まだ本当に交通ということは、何とかいろいろな人に助けてもらえれば移動できることがあるかもしれません。今後いろいろな選択肢を検討して、先手先手に動いて取り組んでいただきたいと思います。
先日6月30日、都内で内閣府で開催した地方分権改革シンポジウムというのが行われまして、その中で自家用有償旅客運送での財源、手挙げ方式で、手を挙げたところにそういったことでお願いしますというやり方なのですけれども、6%の自治体にとどまっているということであります。
この中で、ある県の知事さんが、やる気のない自治体に権限を渡さないようにしたのは全国一律にやるよりよかったと、話されております。また、そこでのNPO法人が主催したシンポジウムなんですけれども、移譲が進むかどうかは今後自治体次第だということを言っています。地域の実情も考えながら、よりスピーディー、先手先手にとった施策を検討していただきたいと思います。要望であります。
最後に、地方自治法改正に伴うNPO法人への寄附についてお伺いいたします。
先ほど来、自家用有償旅客運送など、今後NPO法人などの団体による地域活動における多くの役割が期待されております。
そのようなことからNPO法人の活性化、基盤をつくり上げていけるかが本市の活力につながっていくと考えております。
以前に新政クラブで旭川市に視察に伺わさせていただきました。その旭川市においては、平成23年、北海道より特定非営利活動促進法の事務の処理権限を委譲し、自治会やNPOを一体となって支援し、地域人材めぐりあいバンクというものをつくり、自治会と地域のかけ橋を取り持つ事業を行っておりました。
一般的に言われているように、活力ある地域団体やNPO、ボランティア団体では、核になる方が必ずいらっしゃるとのことで、本市においてもいかに核になる方を多く見出し、それぞれの分野でさらに活動していただけるよう、一層の土壌をつくり出していくことが今後の甲府市に必要であると考えます。
2011年6月より地方税法が改正されたことにより、NPO法人が条例で個別に指定されれば、団体に寄附した市民は住民税の寄附金控除を受けられるようになりました。また、千葉市、京都市など多くの市で条例個別指定制度が導入されております。
国の基準による認定NPO法人もありますが、認定要件が厳しいため、山梨県においていまだ3団体しか指定されておりません。この認定NPO法人へスムーズに移行できるステップとして、多くの市で条例個別指定制度を導入し、指定したNPO法人に税制上の優遇措置を設けているとのことです。
NPO法人に対する市民の寄附を促進し、また認定NPO法人への移行の促進を図るため、本市においても個人市民税の寄附金税額控除の対象となるよう、NPO法人に対する条例個別指定制度を定めていくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
◯税務部長(乙黒 功君) ただいまの御質問につきましてお答えをさせていただきます。
特定非営利活動法人への寄附金にかかわる個人市民税の税額控除につきましては、平成23年度の税制改正によりまして、特定非営利活動促進法の定めるところにより、認定された特定非営利活動法人のほか、同法の認定を受けない特定非営利活動法人も、条例で個別に指定すれば控除の対象とすることができることとなりました。
これを受けまして、本市におきましては、特定非営利活動法人が行う活動の公益性に着目をするとともに、対象法人における事務負担や納税者における申告手続の煩雑さの軽減を図ることなども勘案する中で、山梨県が条例で指定をする認定特定非営利活動法人を本市の条例で指定することとし、平成23年12月、この市議会で関係条例の改正案を御承認いただき、同年1月1日から遡及適用することといたしました。
なお、御質問にございました認定を受けない特定非営利活動法人への寄附金にかかわる税額控除を本市へ導入することにつきましては、申告手続等の税務への影響のほか、多岐に及ぶ当該法人の活動に関する本市独自の公益性判断の基準づくりや、その審査体制、そして条例指定後の活動内容のフォローアップ方法など、さまざまな観点から検討する必要がございますので、今後の研究課題とさせていただきたいと思います。
以上でございます。
◯山中和男君 ありがとうございます。検討していただくということで、していただきたいなと思います。
国の制度であり、山梨県の認定NPO法人ですと、特定非営利活動法人富士山クラブ、特定非営利活動法人山梨水晶会議、特定非営利活動法人日本釣り環境保全連盟と、この3つしかないとお伺いしております。認定要件が厳しくて、これになるとかなりの税制控除が得られるということになると思うんですけれども、そのステップとして、お金がかかる制度ではないと思いますので、寄附をしてもらって、それを控除補助するということですので、甲府市が多くお金を出すとかそういったことではないですし、NPO法人を育てるためにもこういったことを考えていただきたいなと思います。要望です。
以上で質問を終わります。
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